公設秘書が報酬を受け取って選挙運動に従事した公選法違反(運動員買収)の疑いなど政治資金を巡る問題が明らかになっている秋葉賢也復興相(60)が26日、辞任する意向を固めた。複数の政府・与党関係者が明らかにした。岸田文雄首相による事実上の更迭とみられる。内閣支持率の下落が続く中、来年1月下旬召集予定の通常国会に向け、政権の立て直しを図る狙いがある。 8月の第2次岸田内閣発足後、閣僚の辞任は4人目。10月以降、問題を抱える閣僚を相次いで更迭する非常事態で、首相の政権運営は一層厳しさを増す。 「政治とカネ」の問題では、政治資金収支報告書の不適切な記載などが発覚した寺田稔前総務相を更迭したほか、政治資金パーティー収入を過少記載したとして自民党の薗浦健太郎衆院議員が今月、議員辞職し、東京地検特捜部に略式起訴された。 秋葉氏をめぐっては、公設秘書が昨年10月の衆院選で報酬を受け取って選挙運動に従事してい
三重県志摩市のリゾートマンションで完成から四半世紀の間に建築時の施工不良が相次いで確認され、将来的な修繕費用の負担を巡るトラブルが起きている。住民でつくる管理組合側は法令に抵触する「手抜き」工事が原因だとして、施工主側に今後20~25年間の無償修繕を求めるが、施工主側は工事の不手際を認めつつも、20年経過による法的責任の消滅を理由に応じる気配はない。施工不良の後始末を誰がつけるべきなのか。 完成数年で発覚太平洋を見渡す志摩市の観光名所・大王崎近くに建つ平成9年11月竣工(しゅんこう)のリゾートマンション「ロイヤルヴァンベール志摩大王崎」(120戸)。鉄骨鉄筋コンクリート造り14階建てで、準大手ゼネコンの旧住友建設(現三井住友建設、東京都)が施工し、大手住宅メーカーの大和ハウス工業(大阪市)が分譲した。主に別荘などに使用され、約20世帯が定住している。 管理組合によると、施工不良は竣工4~5
「理解してください。本当に大変だったんです」。寝たきりの妻=当時(72)=を絞殺したとして殺人罪に問われた男(81)は、11月に大阪地裁で開かれた裁判員裁判でこう訴えた。男は40年近く妻を献身的に介護。自身に認知症の症状が現れても妻を支えようとしたが、事件は起きてしまった。「百点満点の妻だった」と語るほどの愛妻家を被告の立場に追いやった老老介護の実情とは-。 「やってはいけないことをした」11月28日の公判。最後の弁明の機会である最終意見陳述で、男は落ち着いた様子で証言台に立った。 アルツハイマー型認知症と逮捕後の拘禁反応が重なったためか、事件当日の記憶は不鮮明。それでも妻への「献身」は脳裏に刻まれている。 「殺すことは考えたこともない…」と涙ぐむと、「これほど妻を長生きさせるのは並大抵の努力ではない。理解してください。本当に大変だったんです」と訴えた。 事件は2月13日朝、大阪市内のマン
18日午後4時15分ごろ、兵庫県西宮市甲子園浜の甲子園浜海浜公園近くの路上で、駐車中の軽乗用車内で騎手の木本直さん(22)=兵庫県尼崎市田能=が倒れているのを父親(66)が発見した。木本さんはその場で死亡が確認された。自殺とみられる。 兵庫県警甲子園署によると、木本さんは10日に父親と会ってから連絡が取れなくなり、12日に家族が県警に行方不明届を出すとともに居場所を捜索。父親が18日に木本さんの軽乗用車を見つけたという。 木本さんは園田競馬場(尼崎市)に所属。軽乗用車の助手席に横たわる状態で見つかり、スマートフォンには「僕には味方がいない」というメモが残っていたという。 相談窓口日本いのちの電話0570・783・556(ナビダイヤル)…午前10時~午後10時 0120・783・556(フリーダイヤル)…毎日午後4時~9時、毎月10日:午前8時~翌日午前8時 その他厚生労働省のホームページの
26人もの犠牲を出した惨劇から17日で1年。前科が再起の足かせとなって孤独と困窮を深めた男はあの日、通院するクリニックを標的に大量殺人を図った。その凶行からは日本社会が抱える構造的な弱点が浮かび上がる。社会を守る盾はあるのか。課題を探る。 ◇ 特一(トクイチ)-。1年前、26人もの命が奪われた大阪・北新地のクリニックがあった雑居ビルのような建物を消防関係者はこう呼ぶ。「特定一階段等防火対象物」の略称で、3階以上や地下に不特定多数が出入りしながら、地上への階段が1つしかない建物を指す。 大阪・ミナミの繁華街に建つ昭和51年築の雑居ビルも、谷本盛雄容疑者=死亡、当時(61)=が火を放ったビルと同じ特一に該当する。3階のエレベーター前には、内科医院の待合スペースが広がる。出入り口はエレベーターと脇にある階段だけだ。 12月上旬、このビルに入る「小畠(おばた)クリニック」の小畠昭重院長(63)は、
徳島県藍住(あいずみ)町議会の副議長が大麻密売グループに捜査情報を漏洩(ろうえい)する見返りに賄賂を受け取ったとして逮捕された事件で、副議長の平石賢治容疑者(46)が昨年、密売グループのリーダーから「徳島県内で大麻栽培に適した場所はないか」と相談を持ちかけられていたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。この相談を機にグループの複数人が同町に本籍地を移すなど徳島の拠点化が進んでおり、大阪府警は町議とグループ側との癒着実態の解明を急ぐ。 3年前からつながり密売グループのリーダーは韓国籍の金太士(たいし)容疑者(52)=贈賄容疑などで逮捕。 捜査関係者によると、平石容疑者は約3年前、共通の知人を介して金容疑者と知り合った。当初は「裏の顔」を知らなかったというが、昨年に入り大麻の栽培拠点に関する相談を受けてから、両者の関係性に変化が生じた。 「捜査当局から届く照会文書を確認できる」 平石容疑
東京都東村山市で今年5月、住人の一家4人が死亡した民家火災で、焼け跡から死後1年以上が経過した三男(30)の遺体が見つかった事件。警視庁は亡くなった4人のうち、誰かが放火して家族を殺害し、無理心中を図ったとみている。一家に何があったのか。困窮の末の選択とみられるが、「ほかに選択肢はなかったのか」。知人らは苦渋の表情を浮かべる。 火が放たれた際、一家4人は、2階のひと部屋に集まり寄り添うように横たわっていた。捜査関係者によると、まるでこれから訪れる「死」を全員が受け入れていたかのようだったという。なぜ、無理心中を図ったのか。 死亡したのは男性(65)と妻(64)、次男(36)、四男(26)。出火当時、長男は実家を出ていて4人暮らしだった。知人らによると、次男と四男は、いわゆる引きこもりで、新聞配達員をしていた男性とパートの妻の2人で家計を支えていた。 しかし、男性は2年ほど前に体調を崩して配
今年10月、神戸市内の会社事務所で飼育されていたメダカが、何者かに盗まれる事件が起きた。その数約500匹。兵庫県警によると今年1月以降、現場周辺ではメダカの盗難被害が複数件確認されていたという。新型コロナウイルス禍の「巣ごもり生活」による観賞用メダカの飼育ブームが背景にあるとみられ、全国でも被害が相次ぐ。中には「泳ぐ宝石」とも呼ばれ、高値で取引される品種もあるが、専門業者は「盗んだメダカに高値はつかない。やめてほしい」と訴える。 深夜に網で何度も10月22日午後11時15分ごろ、神戸市兵庫区の会社事務所前。屋外に置かれていたメダカの水槽近くに、中年の男が自転車を横づけした。半袖シャツに短パン、サンダル姿。周辺を見回し、人けがないことを確認したのか、おもむろに水槽に近づくと、懐中電灯のようなもので照らしながらメダカを網で何度もすくい上げ、持参した容器に素早く入れた。 産経新聞が入手した防犯カ
「配偶者同意」なしに女性の人工妊娠中絶をしたのは母体保護法違反だとして、夫だった男性が沖縄県内の医師に200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5日、福岡高裁那覇支部であり、谷口豊裁判長は請求を退けた1審那覇地裁沖縄支部判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。女性の説明のみで中絶をした医師の過失の有無が争点だった。 母体保護法は「本人と配偶者の同意を得て中絶を行うことができる」と規定。一方、ドメスティックバイオレンス(DV)などにより配偶者の同意を得られない場合、本人の意思のみで中絶が可能と解釈されている。 昨年11月の1審判決は「法は厳格な証明を求めたり、確認の手続きを定めたりしていない」と過失を認めなかった。 1審判決によると、女性は平成29年、中絶を希望し医療機関を受診。離婚調停中で夫の同意を得られず、DVのような行為もあったと説明した。後日、離婚したと説明を変え、夫の署名がない同
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