ダンスを人に教える場合、先生はある一定のメソッドに従ってレッスンをしていると思う。 一つの動き、一つのステップを「こういう風にやりましょう」と教えるわけである。 しかし受け手である生徒は、人によって受け取り方も違うし、理解力も違うし、体の動かし方や癖も異なるものだ。 ここでダンスの先生に問われるのは、そういう異なる状況の一人一人に合った指導ができるのかどうかという能力である。 この能力は、その教えようとしている内容をより広い視野で捉えられているかに関わってくる。 「広い視野でとらえる」という事は、別の言い方をすると、 「許容できる幅」が分かっているという事だと思う。 ダンスの先生にとってこの 「幅」という考え方は非常に重要だ。 我々のやっている事はアートであるから、「これは絶対に間違いだ」という事はない。 それはやっている人が、それで納得していたら、間違いではないのである。 だから広義の意