「うるさい」「住宅街では音を消して」――。 救急車のサイレンに対する苦情が、全国の消防本部に寄せられています。サイレンの音量基準は法令で定められており、一定の音量より小さくできません。メーカー側も音の負担を減らすため、様々な工夫を凝らしています。 【比較動画】救急車のピーポー音。通常と弱音量機能の違い。 ■コロナ禍でストレスも? 東京消防庁によると、同庁の管内に2021年、救急車などのサイレンに対する苦情や要望が402件(速報値)寄せられた。このうち約190件は同一人物によるものだった。17~19年はいずれも100件近くだったが、20年は142件と増加傾向。その理由は、「はっきりしたことは分からない」という。 同庁に次いで規模が大きい横浜市消防局や大阪市消防局でも、同様の声が毎年寄せられているという。この2消防局では、増加傾向は確認できなかった。 いずれも苦情の内容は「深夜の住宅街でサイレ