私たちの住んでいる世界には「音」が満ちあふれています。聞こえる音・聞こえない音、音楽的な音・無秩序な音、耳慣れない音・聞き慣れた音、不快な音・快い音、健康を損なう音・結構を増進する癒やす音など様々な音があります。ヒーリングを目的とするマントラやチャント、呪文などは古くからある音です。 また、不妊症やリューマチの痛み、虫さされに利く呪文なども古代エジプト時代の医学書に記されています。偉大な音楽家たちは音と音楽、健康の関連性に気づき、「聴衆をより健康に」したいと考え、曲づくりをしていたといわれています。19世紀初頭になると、音楽が呼吸や心拍数、血液の循環・血圧に及ぼす影響が測定され、その生理的効果が科学的に研究されるようになりました。 詳しく見る では、音の歴史をひもといてみましょう。17世紀後半、英国の自然哲学ロバート・フックがガラス板に小麦粉をまぶし、その縁に沿って弓を滑らせて振動させ、ガ