関西電力は28日、原子力発電の再稼働の見込みが立たない中、電力の供給力確保の一環として、現在運転を停止している石油火力発電所の海南発電所2号機(和歌山県海南市、出力45万キロワット)を来夏に再稼働すると発表した。 国は、原発が再稼働できない状況が続くと、来夏は最大電力需要に対して25%の電力不足になると試算しており、関電は長期計画停止中の海南2号の再稼働に踏み切る。 これにより、関電の火力発電所全12カ所中、稼働しないのは多奈川第二(大阪府岬町、2基計120万キロワット)と宮津エネルギー研究所(京都府宮津市、2基計75万キロワット)の両石油火力発電所となる。ともに再稼働には設備の改善で3年は必要なため、早期の再稼働はないという。 また、関電は火力発電用の燃料となる石油の輸送力増強を図るため、新たに石油内航船1隻を購入したと発表した。内航船は6隻目。火力発電用に今冬、追加調達する燃料は、液化