【香取啓介】東京電力福島第一原発のタンクから約300トンの汚染水が漏れた問題で、東電は30日、穴は長さ2・5センチ、幅1ミリのすき間状とする推定を明らかにした。タンクの底部から空気を送り込み、気泡が出るかどうかを確認する方法で漏れた箇所を特定する。 この日、原子力規制委員会が開いた汚染水対策の作業部会で報告した。漏れが発覚したのは今月19日。翌20日にタンク内の水位の減り具合を測ったところ、6時間で5トン減ったことから穴の大きさを推定した。約20メートル離れた場所で働いていた作業員の被曝(ひばく)線量が7月から上がっているため、漏れ始めは、発覚の1カ月以上前としている。微少な漏れで始まり、徐々に穴が大きくなっていったと見ている。 穴は、タンク底部にある、鋼板をボルトで締めた継ぎ目付近にあると東電は見ており、同型のタンクの交換のほか、継ぎ目の内張りを行う補修工事も検討している。 関連リン