2004年に死去したパレスチナ自治政府のアラファト議長=当時(75)=の毒殺説をめぐり、アラファト氏の衣服から放射性物質ポロニウム210を検出したとの報告書をスイスの専門家チームが15日までに英医学誌で発表した。フランス公共ラジオが伝えた。 12年7月にもアラファト氏の遺品からポロニウム210が検出されたと報じられた。今回の専門家が所属する研究所を管轄する大学病院の広報担当者は、12年の報道と比べ「新しいことはない。(アラファト氏が)毒殺されたという結論は出ていない」と述べた。 報告書は、アラファト氏の下着や歯ブラシなどを調べた結果、このうち複数が「説明できない」レベルのポロニウム210を含んでおり、アラファト氏毒殺の「可能性を裏付ける」と指摘している。(共同)