コロナ禍が長引く状況で税収の減少が予想されていたが、何度かの上方修正を経て一般会計税収が過去最高となった。一般会計税収は所得税・法人税・消費税が8割を占める。 税収の増加が良いか悪いかは別に、企業収益の増加が寄与していること自体は悪い話ではない。 ただ、税金より多額の負担がある。社会保険料だ。 年金や健康保険等の保険料である社会保険料は、2022年度で74.1兆円と過去最高の税収よりも多い。それでも足りない分を国と自治体で52兆円も負担して、積立金の運用収入も含めて合計で131.1兆円の社会保障給付費が発生している(出典・給付と負担について厚生労働省・社会保障の給付と負担の現状2022年度予算ベース)。 現在は防衛費の倍増が議論になっている。GDPの1%、5兆円程度から2倍に増額するとして防衛費増額の賛否、増税の賛否、税金か借金か財源の賛否と論点も様々だ。 ただ、現時点で防衛費の20倍以上
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