TDR測定は、ケーブルやコネクタ、プリント基板、LSIパッケージなどの検証やトラブルシューティングに用いられている。これを利用することによって、伝送される信号のシグナルインテグリティを保証することが可能になる。本稿では、まずTDR測定の歴史と基本原理を押さえた上で、それを利用するメリットや最新の測定環境について解説を加える。 TDR(time domain reflectometry:時間領域反射)は特性インピーダンスの測定に広く用いられている手法である。これを使えば、ケーブルやプリント基板におけるシグナルインテグリティを直接的に評価できる。また、最近ではLSIの性能測定や不具合の解析にも用いられるようになった。さらには、電気回路以外にも応用されており、OTDR(optical TDR)という技術もある。これは、電気系における誘電率/透磁率定数が光学系の屈折率と等価的な性質を持つことを利用
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