「小沢先生の恩を忘れやがって」「もう奥座敷には入れさせない」。18日に開かれた小沢一郎民主党幹事長側への違法献金事件の初公判。検察側は冒頭陳述で公設第1秘書、大久保隆規被告(48)が公共工事の「天の声」を背景に、ゼネコン側を恫喝(どうかつ)して献金要求を繰り返していた実態を詳細に明らかにした。一方、弁護側は「不当捜査」と非難した上、「天の声」を強く否定した。総選挙を控えた微妙な時期での捜査着手で「国策捜査」との批判も出た注目の事件は、予想通り検察側、弁護側が鋭く対立する形で幕を開けた。 ■談合への決定力 検察側は「本来業者間の談合だけで決める『本命』について、小沢事務所の決定力が揺るぎないものになった」という東北地方の公共工事の仕切り役だった大手ゼネコン東北支店幹部の供述調書を読み上げ、天の声の実態を指摘した。 検察側の冒頭陳述によると、大久保被告は平成14年ごろ、別の大手ゼネコンの東北副