◇古事記と日本書紀、完成から1300年 ◇来月13日、橿原でフォーラム 県は、2012年に古事記編さん、20年に日本書紀の完成から1300年となるのを記念して文献や伝承、復元物を活用した事業を展開する「記紀・万葉プロジェクト」の基本構想を発表した。平城遷都1300年祭後の観光振興策の柱とし、さらなる観光客誘致を狙う。3月13日に橿原市内で開く古事記完成1300年記念プレ・イヤーフォーラム「今、記紀万葉が語ること」を皮切りに、10年間にわたる長期プロジェクトが動き出す。【阿部亮介】 プロジェクトは、平城遷都1300年から時代をさかのぼり、「本物の古代と出会い、本物を楽しめる奈良」がテーマ。11年度は、有識者・研究者からの聞き取りにより情報を収集し、事業の方向性と考え方を確立する。庁内に担当部署を設け、12年度以降の具体的な事業計画作りに取り組む。市町村なども加わり、荒井正吾知事をトップとする
平城遷都1300年にあわせてリニューアルされた平城宮跡資料館。奈良時代の宮殿内を再現した=22日午前、奈良市 奈良文化財研究所の平城宮跡資料館(奈良市)が平城遷都1300年にあわせてリニューアルされ、22日、報道陣に公開された。平城遷都1300年祭のメーンイベントが開幕する24日に再オープンする。 奈良時代の宮殿内や役所を再現展示しており、正倉院宝物を模造した品々を並べるなどして皇族の書斎や寝室、居室などを設けた。ジオラマや出土遺物、映像を通じ、当時の平城宮の様子を体感できる。 平城宮跡資料館は昭和45年に開館。約20年ぶりの改修工事のため昨年6月から休館していた。
平城遷都1300年祭のメーンイベントが開催される奈良市の平城宮跡(特別史跡)で18日、地元住民向けの内覧会が行われ、約2万8千人でにぎわった。来場者は一足早くイベントの雰囲気を満喫したが、パビリオンの収容能力が低いため「楽しみにしていたのに入れなかった」といった苦情も相次ぎ、24日からの本番に不安を残した。 内覧会では、奈良時代の平城京内の様子をバーチャルリアリティー映像で紹介する平城京歴史館や、復原された第一次大極殿のほか、世界各国の料理が楽しめるフードコートなどの各施設が本番さながらにプレオープンした。 しかし、各施設やパビリオンはどこも長蛇の列となり、1時間以上も待つ人も。歴史館では、開館直後の午前9時ごろから入館希望者が殺到し、1日の収容能力いっぱいとなる3500人分の入場整理券は午前中になくなり、午後からの来場者は入館できなかった。 歴史館に入れなかった奈良市西大寺野神町の主婦、
平城遷都1300年祭に訪れる観光客向けに、奈良県は今秋、JRからチャーターして、関西空港―奈良駅間で直通臨時電車を3往復運行させる。 祭りのイベントが本格化する4〜6月は、新大阪―奈良駅間でJR西日本の臨時特急「まほろば」も運行、現行ダイヤで特急が停車していなかった奈良駅を拠点に利便性が向上する。 関空直通電車は、ツアー商品の旅行客が対象。天王寺、難波両駅を経由し、約80分で奈良駅に到着する。運行日は未定だが、県は計360人の利用を見込んでおり、車内で利用アンケートを実施、翌年度以降の継続も検討する。新年度一般会計当初予算案に、チャーター料や調査費など850万円を計上した。 関空から鉄道で来県する場合は一般的には、大阪市内の駅での乗り換えが必要。県は1994年の関空開港当初から奈良駅への直通電車の運行を要望していたが、JR側は「採算が取れない」と難色を示していた。今年は1300年祭で大勢の
火の粉を散らしながら勇壮に駆け抜けるたいまつ=1日夜、奈良市の東大寺、森井英二郎撮影激しく火の粉を散らすたいまつ=1日夜、奈良市の東大寺、諫山卓弥撮影激しく火の粉を散らすたいまつ=1日夜、奈良市の東大寺、諫山卓弥撮影 奈良・東大寺の修二会(しゅにえ)(お水取り)が1日、本行入りした。午後7時から二月堂の舞台に長さ約6メートルのたいまつが次々に登場。燃えさかる炎が古都に春の訪れを告げた。 たいまつは、二月堂へ向かう練行衆(れんぎょうしゅう)(こもりの僧)の足元を照らすためのもの。童子が肩に担いでお堂への石段を上り、練行衆が中へ入るのを見届けて舞台に回る。欄干から突き出して火の粉を降らせると、舞台の端から端までの数十メートルを勇壮に駆け抜け、約3500人の参拝者から歓声があがった。 本行は14日まで。毎夜10本のたいまつがともされ、12日には一回り大きな籠(かご)たいまつ11本が登場する
若草山の山焼き真っ赤に燃え上がる若草山。手前は大極殿=23日夜、奈良市、約1時間の多重露光、矢木隆晴撮影 古都・奈良で23日夜、若草山(342メートル)の山焼きがあった。約18万人が見守る中、午後6時、平城遷都1300年を記念して例年の3倍にあたる600発の花火が打ち上げられた。しばらくして、ほら貝やラッパの音を合図に、奈良市消防団の約300人がたいまつで冬枯れのススキに火を放つと、約33ヘクタールの草地に次第に炎が広がり、夜空が赤く染まっていった。
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