国土交通省は10日、2016年4月の熊本地震により寸断された国道57号について、代わりの道路として整備していた「北側復旧ルート」と、不通だった部分がともに10月から通行できる見通しになったと発表した。架け替え工事が進む新しい阿蘇大橋は来年3月、不通になっているJR豊肥線の肥後大津(熊本県大津町)-阿蘇(同県阿蘇市)は今年8月にそれぞれ利用できる見通しになったことも明らかにした。 北側復旧ルートは、大津町と阿蘇市をつなぐ延長約13キロ。約4キロのトンネル区間を含む。熊本市方面と、阿蘇地域や大分方面を結ぶ道路の復旧で、住民や観光客の不便が大きく解消する。 熊本地震の本震により、熊本県南阿蘇村で山の斜面が幅200メートル、長さ700メートルにわたり崩壊。そばを通る国道57号とJR豊肥線が寸断され、近くの阿蘇大橋が崩落した。国交省は国道57号の復旧には時間がかかるとして、代替ルートを整備してきた。