5月刊のちくま学芸文庫『増補 普通の人びと:ホロコーストと第101警察予備大隊』より、谷喬夫氏による「訳者あとがき」の一部を抜粋して公開します。刊行前重版が決まるなど大きな反響を呼んでいる本書。その意義と、今回の文庫化にあたって増補された内容について紹介しています。ぜひご一読ください。 本書は、Christopher R. Browning, Ordinary Men: Reserve Police Battalion 101 and the Final Solution in Poland, revised edition, 2017の全訳である(原著初版は1992年刊)。著者のブラウニングは、合衆国でパシフィック・ルター大学、ノース・カロライナ大学の教授を務めた。著書は本書以外に次のものがある。 The Final Solution and the German Foreign Off