全日本空輸(ANA)は2日、機体と空気の摩擦抵抗を減らす「サメ肌」の特殊フィルムを装着した貨物専用機(フレイター)を就航させた。ドイツのルフトハンザ航空系が開発した凹凸状フィルムの燃費改善効果は航空機1機につき年に1%ほど。温暖化ガス排出実質ゼロを実現する切り札となる再生航空燃料(SAF)が普及するまで即効性のある技術を先駆けて導入する。2日、午後1時。成田空港(千葉県成田市)ではANAの米シ
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世界から青空がなくなる日:自然を操作するテクノロジーと人新世の未来 作者:エリザベス・コルバート白揚社Amazon人類は技術が発展するたびにそれを使って自然を操作・征服しようとしてきた。その試みの中には成功したものもあれば(農耕だって自然の操作の一種である)手痛いしっぺがえしをくらったこともあるし、成功したと同時にそれがもたらした悲劇の対応に追われたこともある。本書では、特に最後の、「問題を解決しようとして生み出された問題を(主に技術で)解決しようとする」人々の姿を描き出していく一冊だ。 たとえば昨今騒がれている気候変動対策では大気中に粒子を撒いて地上に届く太陽光を減らすことで気温を下げるジオエンジニアリングと呼ばれる種類の技術も大真面目に議論されている。大気中に粒子を撒くのは即効性のある手段で今のところ有望な技術のひとつだが、結局地球温暖化の「原因」を取り除いたわけではないので、風邪でい
動物細胞を人工的に培養してつくりだした肉(培養肉)。サステイナブルな食材のひとつとして注目をあつめる、いわゆる“LABOミート”に対し、イタリアが出した答えは「NO」だった。 先月、イタリア代議院は培養肉をふくむ細胞性食品および飼料の生産や販売を禁止する法案を可決。EUにおいて、培養肉の生産、流通、輸入を禁止する最初の国となった。違反者には製品の没収に加え、最大で6万ユーロ(約940万円)の罰金が課せられるという。 遡ること2023年3月、同法案は農業省トップのフランチェスコ・ロロブリジーダ大臣により提案された。4月には、培養肉をはじめとする合成食品を禁止する同法案を政府も支持。 法案可決を受け、ロロブリジーダ大臣は自身のfacebookで「健康の観点だけでなく、イタリアの生産システム、何千もの雇用、文化と伝統を守るため、今日承認された法律により、イタリアは合成食品の社会的、経済的リスクか
愛知を拠点に三菱航空機が開発していた国産初のジェット旅客機、MRJ。ニッポンの航空産業の中核として量産化が期待されていましたが2023年2月、ついに計画の中止が発表されました。 夢の開発プロジェクトがなぜ頓挫したのか。三菱航空機の元社長の川井昭陽氏が、当時の胸中を明かしました。 【動画・元社長が激白】MRJ計画失敗、技術者が「謙虚さに欠けていた」破綻の原因はたった1枚の書類 三菱重工が国産初のジェット旅客機として開発を決めたのが「三菱リージョナルジェット(MRJ)」です。 100席以下の小型機ながら、部品点数は車の30倍にあたる約95万点。県営名古屋空港を開発拠点にした夢の国産ジェット旅客機の生産は、この地方に新たな基幹産業の誕生を期待させるものでした。 しかし度重なる設計変更で、プロジェクトは6度にわたって計画延期。2019年には名前から三菱の“M”の文字も消えました。そして2023年2
「テクノロジーによる失業」は昔からあった。大きかった11の波2023.07.17 18:0020,400 Nikki Main - Gizmodo US [原文] ( satomi ) AIに仕事が奪われる、奪われると言われる今。 AIを生み出した人たちも警鐘を鳴らしていて、この先のことを思うと不安でいっぱいになりますが、過去を振り返ると、新技術の台頭とともに消えた仕事は山のようにあります。 これを1930年の論評のなかで「technological unemployment(テクノロジーによる失業)」と呼んだのは、かの経済学者ケインズ。16世紀から続く科学技術のイノベーションが結実して19世紀初頭から大量生産の時代が訪れ、路頭に迷う人も出ているが、未来はきっとよくなる、100年後の孫の時代になれば技術がさらに進んで週15時間も働けば暮らせていけるようになるだろう、と励ますように書いていま
EV=電気自動車や自動運転技術など、車の開発競争が加速する中、タイヤメーカーの間でも、新たな技術を導入する動きが活発になっています。 【ブリヂストン】 空気を入れる必要ないタイヤ ブリヂストンが開発を進めるのは、空気を入れる必要のないタイヤです。 タイヤの内部は、自転車のスポークのような構造で、特殊な樹脂を使うことで、乗り心地につながる柔軟性と、車体を支える強度を併せ持つのが特徴です。 今月から小型のEVでの実証実験を始めています。 プロジェクトリーダーの岩淵芳典さんは「ゴムを貼り替えれば何度でも再利用が可能で、循環型社会にも貢献できる」と話しています。 住友ゴム工業は、タイヤの状態をセンサーで“見える化”するシステムを開発しています。 車に取り付けられたセンサーで、走行中でもタイヤの空気圧やすり減り具合などを確認することができ、事故を未然に防ぐことを目指しています。 2024年度に実用化
7万年前に出現して以来、さんざん地球を痛めつけてきた人類はいま、さまざまなところでしっぺ返しにあい、これまでのやり方の見直しを迫られています。現代ではなくてはならない道具となった冷蔵庫も、その1つ。もう従来の「冷やし方」は許されなくなってきているのです! そして日本には、世界に先駆けて破壊的イノベーションを起こそうと燃えている研究者がいます。 いま冷蔵庫で何かが起きようとしている どこのご家庭もそうだと思うが、わが家の冷蔵庫も「掲示板」の役割を兼ねている。税金の納付書、近隣の工事のお知らせ、イベントのチケット、最近では新型コロナウイルスワクチンのクーポン券など、とりあえず磁石で貼りつけておくのに冷蔵庫は便利だ。冷蔵庫あるところに磁石あり、である。両者はとても相性が良い。 とはいえ掲示板は、あくまでも冷蔵庫の「副業」である。ところが、磁石がいま、冷蔵庫の「本業」にも役立とうとしている、という
Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 サウジアラビアのKing Abdullah University of Science and Technology(KAUST)による研究チームが発表した論文「Design and Analysis of LCD-Based Modulator for Passive Sunlight Communications」は、ガラスを通過する太陽光を変調させ、データを光にエンコードし、部屋の中のデバイスがそれを検知してデコードできるスマートガラスシステムを提案した研究報告だ。 太陽光をデータ送信に利用することで、従来のWi-Fiやスマートフォンのデータ送信に比べて環境に優しく低エネルギーの通信
~地上デジタル放送の電波を電気エネルギーに変換する技術の研究~ 金沢工業大学工学部教授の野口先生にエネルギーハーベスティングについてお話を伺いました。 写真1 金沢工業大学 写真2 野口先生の研究室 野口先生の研究テーマの一つに、地デジ用周波数の電波をターゲットとしたエネルギーハーベスティング用高インピーダンスアンテナの開発があります。 電波をエネルギー源とするには、一定程度の電界強度を有する電波が空間に存在しなければなりません。日本国内で見れば、やはり広範囲で強い電波を常時発射しているのは放送局でしょう。 その他に利用できそうな電波としては、携帯電話やWiFiの電波がありますが、これらは基地局から常に強い電波を発射している訳ではありません。必要な時に必要な強度で電波を発射しますので、その変動は大きいものです。従って、安定したエネルギー供給という意味では、放送局に軍配は上がりそうです。 野
従来方式と比較し、打上げに要する燃料とコストの大幅な節減が見込まれている...... credit: SpinLaunch <大量の燃料を必要としていた従来の打ち上げ方式に代わり、遠心力で「放り投げる」案が実用化へ向かっている> 米宇宙開発ベンチャーのスピンローンチ社が、ロケットを新方式で宇宙へと打ち上げる実験に成功した。地上に設置した大型装置で遠心力を発生させ、ロケットを上空へと射出する。 ロケットは高高度へと達したのち、残りの距離を自力で航行するしくみだ。従来方式と比較し、打上げに要する燃料とコストの大幅な節減が見込まれている。 同社はこの方式のテストを昨年から行なっている。最新となる10回目のテストが9月下旬に行われ、NASAなどのペイロード(積荷)を乗せた発射試験に成功した。 1万Gを受けて上空へ 試験ロケットは、ニューメキシコ州の民間宇宙港である「スペースポート・アメリカ」から発
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