裁判員裁判で無罪が言い渡された覚醒剤の密輸事件について、2審の東京高等裁判所は、「1審の判決は机上の空論だ」として、逆転で有罪を言い渡しました。 被告の弁護士は「強引に有罪にした判決だ」と批判しています。 この事件は、イギリス国籍のソウヤー・ジョフリー・ロバート被告(55)が、おととし6月、西アフリカから覚醒剤をスーツケースに隠して成田空港から密輸しようとした罪に問われたものです。 裁判員が参加した1審の千葉地方裁判所は、去年6月、「覚醒剤が入っていることを認識していたとは言えない」として、無罪を言い渡しました。 4日の2審の判決で、東京高等裁判所の金谷暁裁判長は「被告は、仕事や観光目的で来日したわけではなく、犯罪組織から指示を受けたと認められ、違法な薬物が入っていたことも認識していたはずだ。1審の判決は、机上の空論で不合理だ」と指摘し、懲役10年を言い渡しました。 裁判員裁判では、2審で