〔「その1」の翻訳記事はこちら〕 中国の現在の経済的困難を解釈する上で、分析アプローチにおける根本的な問題が生じている。当ブログ『チャートブック』でミニ連載記事を始めたのは、この問題について議論するためだ。 〔中国の現状を〕「権威主義の行き詰まり」(考え直した結果、その1のタイトルを修正した)であるとする解釈は、アダム・ポーゼン〔ピーターソン国際研究所所長〕がフォーリン・アフェアーズ誌〔英語/日本語〕で力説している。ポーゼンは、中国が今、あらゆる権威主義政権が必然的に陥る運命に見舞われていると論じている。それゆえ、ポーゼンの論文のタイトルは「中国経済の奇跡の終わり」(The End of China’s Economic Miracle)となっている。 これは、財産権、信頼、自己拘束に関する超歴史的な〔trans-historic:どの時代でも共通する〕哲学に根ざした見解であり、リベラル志
![アダム・トゥーズ「中国はどこへ向かうのか?その2:ポーゼンvsペティス、あるいは”権威主義の行き詰まり “vs”構造的行き詰まり”」(2023年8月15日)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ec58e0a9ed07caa253865da994713236a2474748/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fi0.wp.com%2Fecon101.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2023%2F11%2FIMG_6580.jpeg%3Ffit%3D1200%252C541%26ssl%3D1)