出光美術館(東京・丸の内)は24日、伊藤若冲はじめ江戸絵画の充実ぶりで知られる米国のプライス夫妻のコレクションから、一部にあたる190件を購入したと発表した。このうち、「枡目(ますめ)描き」の技を駆使した若冲の人気作「鳥獣花木図屏風」など約80件を、来年9~12月に同館で公開する予定。 コレクションは米国在住の収集家、ジョー・プライス氏(1929年生まれ)が1950年代から形成したもの。自らの審美眼に従い、日本でまだ知名度が低かった若冲らの作品をいち早く集めるなど、先見性で高く評価されてきた。 同館によると、今回の収蔵分には若冲作品に加え、円山応挙のびょうぶ絵、酒井抱一の花鳥図などが含まれるという。作品の到着を待って今後、調査研究や修復などを行う。 プライス夫妻は東日本大震災の後、被災地を励ましたいと岩手、宮城、福島各県で若冲の絵画を展示するなど、日本国内でたびたびコレクションを公開してき