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historyとpublicationに関するconsigliereのブックマーク (19)

  • 日本の古本屋 / 論文には書けないこと――『近世前期江戸出版文化史』の裏側で

    大学三年時、はじめて井原西鶴の浮世草子を真剣に読んだ。正直に白状するが、面白さどころか内容からほとんど理解できず、専ら『対訳西鶴全集』の口語訳を頼りに必死に読解に取り組んだ。そして命からがら読み終えたとき、唐突に出てくる謎の人名は何なのかと不思議に思ったものだ。それが刊記(現在の奥付)に刻まれる板元名であると知ったのは、しばらく後のことだった。 西鶴浮世草子の主要な板元は、おおまかに言えば、前半の貞享年間(1684-88)では大坂の岡田三郎右衛門・森田庄太郎で、後半の元禄年間(1688-704)になるとその二軒は撤退し、やはり大坂の雁金屋庄兵衛らが登場する。しかし江戸においては、それはほとんど一貫して万屋(よろずや)清兵衛から売り出されている。この屋は一体何者なのか。その素朴な疑問が、書の出発点である。 万屋清兵衛は、江戸の地で八〇年以上、少なくとも三代にわたって出版活動を行い、京・江

  • 「も少し眠らせろ!」午前2時まで働かされた少年たち…… 90年前の老舗書店がブラックすぎた? | 文春オンライン

    「小僧」という言葉も最近は聞かれなくなった。「鼠小僧」や「弁天小僧」など、フィクションの主人公や公園の「小便小僧」ぐらいか。手元の「新明解国語辞典」(三省堂)には(1)修行中の、年若い僧(2)商店などに見習い奉公している若者(3)未経験なくせに生意気な若者や、いたずらばかりして手に負えない子供――とある。「小僧=丁稚」と書いている辞書もあれば、「丁稚は、小僧などを含む慣習のこと」とする説もある。共通しているのは未熟な若者ということだろう。今回の主人公は(2)だが、その“反乱”は1928年3月14日付朝刊に大きく取り上げられた。 「犯行行為の先触れ」は円合戦の最中だった 「円合戦の最中に 二書店の罷業騒ぎ 軒を並べた神田の書店街で 岩波は遂に休業」。この見出しの記事は東京朝日の社会面トップで、書き出しはこうだ。 「神田書籍街の大店、南神保町の岩波書店と向かい側なる仲猿楽町の巖松堂に、ほと

    「も少し眠らせろ!」午前2時まで働かされた少年たち…… 90年前の老舗書店がブラックすぎた? | 文春オンライン
  • 歴史の文字 記載・活字・活版

    歴史の文字 記載・活字・活版 西野嘉章編 Yoshiaki Nishino 目次 緒言 総合研究博物館 特別展示の開催に寄せて 吉川弘之 歴史の文字−記載・活字・活版 西野嘉章 ゲタと印壓 村上善男 第一部−記載の世界 第二部−活字の世界 第三部−活版の世界 第四部−デジタルの世界 付録 活版見

  • 日本の古本屋 / 戦前の同人誌出版の歴史は?:同人雑誌出版マニュアルから判ること

    『文藝同人雑誌出版マニュアル―戦前版』(金沢文圃閣、2017.11)という復刻に関わった。これは珍しい次の2点の同人誌出版マニュアルの合冊復刻であり、解説「同人雑誌の作り方から何が判るか?」を付けておいたので詳しくはそちらを見られたい。 ・中野扇歌『同人雑誌の経営策』東京市深川区:民衆出版社,1923.1 76p ・杉田泰一『趣味の小文芸誌経営法』茨城県島名村:研農社,1936.12 120p 今回の復刻で重要なのは古い中野著ではなく、新しめ――といっても昭和11年だが――の杉田著のほうで、これはおそらくどこにも残っていないガリ版刷りの小冊子。2年前「日の古屋」を検索していて、たまたま発見したものだ。検索キーワードは「趣味+経営」だったか。タイトルに「雑誌」という語がないのにヒットしたのはそのせいである。ジャンル違いのキーワードを掛け合わせて検索すると意外な古が買える、という事例だ

  • 同人誌史・序——「文芸」ならびに「文芸以外」の戦前の状況

    書物蔵(古フレンズ)氏の整理が個人的に大変興味深かったので、備忘にまとめました。 【2017-08-22追記】 上記書物蔵(古フレンズ)氏の一連の投稿のきっかけとなったと思われるりんご氏、king-biscuit氏、Oulipo氏の投稿を別途まとめました。

    同人誌史・序——「文芸」ならびに「文芸以外」の戦前の状況
  • 山本秀樹さんの江戸時代出版研究: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 山秀樹さんの『江戸時代三都出版法大概』が出たのは2010年。そんなに前だったのかと驚く。このは、三都の出版については、それぞれの都市の町触れを確認しなければならないということを、明らかにした。 その後も、山さんの江戸時代出版システムの研究は続いている。次から次へと新しい事実、仕組み、資料を発見している。お送りいただいたので、その中から紹介しておこう。 「元禄二年「異説」の捜索―『大坂御仕置御書出之写』によって新たに知られる実態の考察」『岡大国文論稿』44、2016年

  • Book Culture and Textual Transmission in Sung China on JSTOR

  • 本居宣長と出版業: 矢田勉から刺激を受けて - 風信2011

    居宣長と出版業】 私自身が、居宣長に関心を寄せたのは、10代に遡る。大学生時代、「日とは何か」という疑問を解き明かしたいと考え、2年生と3年生時の教養ゼミ「古代研究」で記紀万葉集を読み、さらに3年生と4年生時の専門ゼミ「政治思想史」で居宣長『古事記伝』などに取り組んだ。一筋縄で処すことのできる対象ではなく、何も成果を生むことはなかったが、関心はその後も続いた。 現在の関心「日における学術出版、大学出版の源流は何か」に即して言うと、拙文「福澤諭吉と出版業」(『福澤諭吉年鑑』42, 2015.12)において「大学出版人の祖」は福澤諭吉であることを明らかにしたが、では、その福澤の出版思想や福澤の出版の基盤となる出版システムはどうであったのかが課題となる。これに関わって大きく前面に登場してきたのが、居宣長と平田篤胤である。 居宣長と平田篤胤とによる日認識と世界認識の変化は、文字意

  • 点校本《旧五代史》《新五代史》修订: 扫叶拂尘古史新

  • 慶應義塾大学出版会 | 出版文化史の東西 | 徳永聡子

    ▼書物を見る眼、聴く耳を養うために ―― オリジナルへの回帰。 出版物を歴史的な流れのなかで理解するためには、原(オリジナル)に立ち返り、それを同時代の社会・文化歴史的文脈のなかで検討することがきわめて重要である。 書は時代によって変わりゆく書物に刻み込まれた歴史を読み解くおもしろさを、日英・日西交流史四〇〇周年を記念し、日、イギリス、スペインの中世から近代までの出版文化史としてたどるものである。 はじめに 写から印刷へ ― 「チョーサー全集」登場の舞台裏   徳永聡子 『アーサー王の死』の出版と受容の歴史 ― キャクストン版(一四八五)からフィールド版(二〇一三)へ    髙宮利行 日の印刷文化と文学[講義再録]   林 望 キリシタン版の研究からわかること ― 和書と洋書のあいだ   折井善果 日の絵入り歴史 ― 絵が出版されるまで    佐々木 孝浩 江戸の絵

    慶應義塾大学出版会 | 出版文化史の東西 | 徳永聡子
  • 日本語活字印刷史 « 名古屋大学出版会

    目 次 序 章 活字の論理 —— 日語活字印刷史への視角 1 アコスタの世界認識の方法 2 印刷出版による階層化 3 REDUCIR の論理 4 木版印刷という選択 5 日イエズス会版の位置 6 朝鮮の鋳造活字 —— 活字の東と西 7 書の構成 第Ⅰ部 古活字版のタイポグラフィ —— 活字・組版・異版 導論 漢字仮名交り文の古活字版を論じる理由 第1章 嵯峨『伊勢物語』の活字と組版 1 資料と分析方法 2 仮想組版の試み 3 木活字について 4 慶長13年初刊の異版問題と部分異植字 5 慶長13年再刊の活字と組版 6 異版の制作方針 7 まとめ 第2章 古活字版の仮名書体 1 仮名を活字に載せるということ 2 キリシタン版と古活字版の連続活字 3 漢字仮名交り文古活字版の活字規格と組版 —— その諸相 4 嵯峨『伊勢物語』のタイポグラフィ 5 変容する印刷書体 小括 古活字版

  • 出版関係の社史・団体史450冊のリストを掲載しました。 | お知らせ | 千代田区立図書館

    出版に関わる会社や団体が発行する社史・団体史の所蔵リストを掲載しました。 千代田図書館9階の「出版にまつわる棚」コーナーで閲覧できる「社史・団体史 450冊」のリストを追加しました。大半が市販されていない資料です。ぜひご利用ください。 【リスト内分類】 出版社・出版関係団体・製関連会社(団体)・製紙会社(団体)・印刷関連業(団体)・書店・書店関係団体・古書店・古書店関係団体・取次業・取次関係団体 リスト掲載ページはこちら。(出版にまつわる棚・社史紹介ページ)

  • 索引のない文献目録: 忘却散人ブログ

    長いこと更新していない間に、いくつもが出た。 短い紹介になってしまうが、最近のものから遡る感じで、少しずつ触れていきたい。 まずは、手にしたばかりの、鈴木俊幸さんの『近世・近代書籍研究文献目録』(勉誠出版)。 1997年に、ぺりかん社から『近世書籍研究文献目録』を、2007年にその増補改訂版を出されたが、わずか7年にして、「その後の7年の増補分」を単行化したら、これが600頁超。 鈴木さんの収集力には言葉も出ないくらい。 文献目録の特徴は、なんといっても索引がないこと。あるのは目次だけ。電子版もない。つまり検索を拒否している目録ということである。「読む」「探す」楽しみを再認識させてくれる、アナログ系目録なのである。 とにかく何度でも脱帽。

    consigliere
    consigliere 2014/09/14
    「検索を拒否している目録」
  • デジタル版日本出版百年史年表

    社団法人 日雑誌協会 社団法人 日書籍出版協会 協力:株式会社 出版ニュース社、株式会社ネットアドバンス、凸版印刷株式会社 Copyright © Japan Magazine Publishers Association and Japan Book Publishers Association. All Rights Reserved.

  • 「トロイの木馬」型 新抗癌メカニズムを発見!血液細胞が癌細胞の内部に侵入し、死滅させる現象を確認 - 林原グループ

    疲れと貧血に悩む女性の6割以上が「疲れと貧血は効果的な改善が難しいもの」だと考えている。出産というライフステージの変化が疲れと貧血に悩むきっかけに。

    「トロイの木馬」型 新抗癌メカニズムを発見!血液細胞が癌細胞の内部に侵入し、死滅させる現象を確認 - 林原グループ
  • 古本夜話137 人文書院と日本心霊学会 - 出版・読書メモランダム

    明治末期から大正時代にかけて、日に深い影響をもたらしたと思われる英国心霊研究協会のメンバーたちの「心霊問題叢書」の刊行、またマックス・ミューラーの『東方聖書』に範を求めた高楠順次郎を中心とする、いくつもの宗教書出版プロジェクトについて、ラフスケッチしてきた。 既述したように、それらの出版に携わったのは新光社、国民文庫刊行会や世界聖典全集刊行会、様々な「其刊行会」であるが、その他にも単行も含めれば、多くの出版社が関係していたにちがいない。その一例を春秋社や天業民報社に見たばかりだ。この時代の社会背景には催眠術の流行、福来友吉たちによる千里眼透視実験、大教の台頭、英文学者浅野和三郎の大教への入信と心霊科学研究会の設立なども含まれ、それらの動向に深くかかわっていたのが日心霊学会、現在の人文書院である。これらの事実はすでに拙稿「心霊研究と出版社」(『古探究3』)で言及しているが、対象と

  • 丸善百年史

    1980年(昭和55年)に発刊された丸善百年史をPDFにて公開いたします。明治2年に創業されて以来100余年の丸善の歩みを、ぜひご覧いただければ幸いです。 丸善百年史 発刊の辞 凡そ三百年におよぶ徳川幕政を崩潰に導く大業維新の余燼が、なお燻り続ける混沌たる世相のなか、明治二年(1869)一月「丸善」は、うぶごえをあげたのでございます。福沢諭吉門下の早矢仕有的を中心に同志相集い、かねて福沢が思い続けていた、日を近代化しよう、とする熱烈な思想を現実のものとするため、西欧先進国の科学、技術文化を導入すぺく、洋書輸入を主体事業として、当時としては他に全く類例のない一種の株式会社組織に倣い、横浜に丸屋商社を創立したのがそもそもの起源ですが、軈て二十二年(1889)明治憲法が制定され、二十六年(1893)に商法が公布されるに至って、会社第一号に登録された事実に思い及ぶとき、聊か感慨に堪えぬものがご

  • 『日本自費出版史』刊行: sohten blog

    出版社、古屋を運営しているsohtenの日記、および、短詩作品、出版情報、展覧会情報等を紹介します。 先日(10月26日)、自費出版編集者フォーラム15周年&『日自費出版史』刊行祝賀会が、日比谷「松楼」で開催され、参加して来た。企画から8年、ついに、『日自費出版史』が刊行された。私も微力ながら、制作に加わった。 『日自費出版史』 自費出版編集者フォーラム日自費出版史刊行委員会編著 発行:自費出版編集者フォーラム 定価:体2,000円+税 送料:一律250円 購入ご希望の方は、氏名、連絡先(〒、住所、電話番号、Eメールアドレス)、冊数を明記の上、Eメール(jef@j-e-f.com)にてお申し込みください。 たくさんの読者の手にわたり、活用されることを願います。

    『日本自費出版史』刊行: sohten blog
  • 彦根市史問題

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