自民党は党大会で、夏の参院選の勝利が最重要課題であり、6月の都議選と合わせて党の勢力を結集して臨むと記した令和7年運動方針を採択した。 森山裕幹事長は11月に立党70年を迎えることを踏まえ、30年後の立党100年を見据えた新たな「国家ビジョン」を策定すると明らかにした。 長期ビジョンを作るのは結構だが、党が存亡の機にあることを認識しているのか。最近の自民は保守政党としてのあるべき姿を見失っている。自民は保守の矜持(きょうじ)を取り戻さなければ、岩盤支持層がさらに離反し、政権から転落しかねない。 党綱領には「『日本らしい日本』を損なう政策に対し闘わねばならない」とある。選択的夫婦別姓制度の導入の動きに対し、自民は闘うどころか、党内の一部に支持する向きがある。同制度は子供がどちらかの親と別の姓になる「強制的親子別姓」を意味し、家族や社会を毀損(きそん)する。導入は許されない。 党大会の来賓とし
