先日の国連気候行動サミットでの、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16歳)のスピーチは、鬼気迫る見事なものだった(「セクシーポエマー進次郎」こと小泉環境大臣とは大違い)。温暖化対策に本腰でない政治家を、未来の世代を代表して、叱りつける。筆者も大人の一人として、気が引き締まった。ただ、予想はしていたものの、日本での反応、とりわけYahoo!ニュースでのユーザーコメントやツイッターなどネットでの反応は酷いものであった。本稿ではトゥンベリさんへの的外れな批判・論評について、その問題点を指摘していく。 ○「子どもを利用するな」という不見識 案の定、「子どもを活動に利用するな」だの、「バックにどんな組織があるんだ」だの、トゥンベリさん関連のニュースには、「叩きたい人達」のコメントが多数ついている。だが、これらのコメントはいずれも的外れだ。まず、トゥンベリさんは誰かに利用されているわけで