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ブックマーク / synodos.jp (15)

  • クルド・国なき民族のいま――シリア北部は「民主連邦」の実験場/勝又郁子 - SYNODOS

    シリーズ「クルド人の風景」では、日で報道が少ないクルド地域について、毎月専門家がやさしく解説していきます。(協力:クルド問題研究会) オスマン帝国の末期とその後の中東では、「民族」が大きなテーマとなった。新たな国が名乗りをあげていくなかで、その潮流に乗り遅れたのがクルドだ。理由は多々あげられる。帝国の辺境にあって民族主義が遅れてやってきたこと、アラブ、トルコ、ペルシャという中東の三大民族がせめぎ合う狭間にクルディスタンが存在する不運、クルド同士で繰り返す覇権争いの愚。 さらに、いったん引かれた国境を変えることは安定した秩序を乱すから、国際社会がこれを応援することはない。ましてやクルドを内包する国が自国の領土をクルドに差しだすはずがない。ところが、1世紀にわたってクルディスタンの内部に縦横に引かれていた堅固な国境が、揺らぎはじめた。 クルドとクルドを内包する主要国(トルコ、イラク、イラン、

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  • ”グローバル・ジハード”と旧ソ連地域のエスノナショナルなイスラーム主義:ISの出現による競合・統合・内紛・瓦解・再編/富樫耕介 - SYNODOS

    ”グローバル・ジハード”と旧ソ連地域のエスノナショナルなイスラーム主義:ISの出現による競合・統合・内紛・瓦解・再編 富樫耕介 紛争研究 / 旧ソ連研究 国際 #IS#コーカサス#イスラーム国#中央アジア#グローバル・ジハード 読者の中にはシリアやイラクを論じる際に中央アジアやコーカサスを持ち出すこと、あるいは、そもそも旧ソ連研究者が「イスラーム国」(以下IS)を論じることを奇妙に感じる方もいるかもしれない。しかし実は、現在、旧ソ連地域の住民がシリアやイラクで無視できない役割を果たしているという状況がある。 例えば、Soufan Groupの報告(2015年)によれば、2014年から2015年にかけてISにおける旧ソ連地域出身の戦闘員の数は3倍に増加しており、出身国別で見るとロシア(2400人)は、チュニジア、サウジアラビアに続く3位となっている。また中央アジア諸国出身者を足すと、その数は

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  • 駆けつけ警護、PKO撤退、日報問題…安保法制施行から1年、自衛隊をめぐる課題とは/ 荻上チキ×伊勢崎賢治 - SYNODOS

    駆けつけ警護、PKO撤退、日報問題…安保法制施行から1年、自衛隊をめぐる課題とは 荻上チキ×伊勢崎賢治 国際 #自衛隊#荻上チキ Session-22#安保法制#PKO#駆けつけ警護#日報問題 歴代の政権が禁じてきた集団的自衛権の行使を一部可能にした安全保障関連法。その施行から1年が経った。しかし、駆けつけ警護、南スーダンからの撤退、日報問題など、自衛隊をめぐる問題が世間の注目を集め、その課題が浮き彫りになっている。東京外国語大学教授、伊勢崎賢治氏と改めて振り返った。2017年3月29日放送TBSラジオ荻上チキ・Session22「駆けつけ警護、PKO撤退、日報問題…安保法制施行から1年、自衛隊をめぐる課題とは」より抄録。(構成/増田穂) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブ

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  • クルディスタンの独立はクルド人の悲願なのか?/能勢美紀 - SYNODOS

    シリーズ「クルド人の風景」では、日で報道が少ないクルド地域について、毎月専門家がやさしく解説していきます。(協力:クルド問題研究会) 「国家を持たない最大の民族」。クルド人について述べられる際、頻繁に使われる表現で、覚えのある方も多いのではないだろうか。 調査によって幅はあるが、クルド人はトルコ、イラク、イラン、シリア、そして旧ソ連との国境に、およそ2500万~3000万人程度居住しているとされる。一定の人口規模があるのだが、第一次世界大戦後の、主にイギリスとフランスとの間の「中東分割」によって、クルド人居住区域は戦後成立した各国に分断されたため、クルド人は各国で少数派となった。 さらに、一民族一国家を原則とする国民国家思想が国家の理想形として目指される中で、多数派民族を抱えた国民国家形成の過程において、クルド人は少なからぬ抑圧を受けることになる。とくに最大のクルド人口を抱えるトルコにお

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  • 誰が電気を止めたのか――カメルーン東南部国境地域における妖術をめぐって/山口亮太 - SYNODOS

    誰が電気を止めたのか――カメルーン東南部国境地域における妖術をめぐって 山口亮太 文化人類学、アフリカ地域研究 国際 #等身大のアフリカ/最前線のアフリカ#カメルーン#妖術 シリーズ「等身大のアフリカ/最前線のアフリカ」では、マスメディアが伝えてこなかったアフリカ、とくに等身大の日常生活や最前線の現地情報を気鋭の研究者、 熟練のフィールドワーカーがお伝えします。今月は「等身大のアフリカ」(協力:NPO法人アフリック・アフリカ)です。 2014年夏、カメルーンのとある町、M市に関する情報を収集していた筆者は、衝撃的なネットの記事に行き当たった。 「カメルーン:不満を持った妖術者たちが、開発プロジェクトを妨害」という見出しの記事には、電力会社が設置した発電施設を妖術者が「不思議な力」で停止させてしまい、M市街が長期の停電に見舞われたと書かれていた。このような出来事は、実はそれほど驚くことではな

    誰が電気を止めたのか――カメルーン東南部国境地域における妖術をめぐって/山口亮太 - SYNODOS
  • デジタル化が切り開く情報公開――エストニア電子政府に学ぶ/日本・エストニア/EUデジタルソサエティ推進協議会代表理事、前田陽二氏インタビュー - SYNODOS

    デジタル化が切り開く情報公開――エストニア電子政府に学ぶ 日・エストニア/EUデジタルソサエティ推進協議会代表理事、前田陽二氏インタビュー 情報 #エストニア#電子政府 ――今日は、『未来型国家エストニアの挑戦 電子政府がひらく未来』(インプレスR&D)の著者である、EUデジタルソサエティ推進協議会代表理事の前田陽二さんに、エストニアの電子政府の取り組みについて伺っていきます。まず、エストニアはどのような国なのか教えてください。 エストニアは北欧のバルト三国の一つです。日の九州ほどの国土に、福岡市とほぼ同数の人口約130万人が暮らしています。豊かな自然を擁し、首都タリンの中心部にある城壁で囲まれた美しい街並みは「タリン歴史地区」として世界遺産にも登録されています。 1991年に旧ソ連から再独立したばかりの歴史の浅い国ですが、独立当初から社会全体のICT化を推し進め、今では世界最先端のI

    デジタル化が切り開く情報公開――エストニア電子政府に学ぶ/日本・エストニア/EUデジタルソサエティ推進協議会代表理事、前田陽二氏インタビュー - SYNODOS
  • 「疑惑の選挙」の顛末――2016年のガボン大統領選を振り返る/松浦直毅 - SYNODOS

    シリーズ「等身大のアフリカ/最前線のアフリカ」では、マスメディアが伝えてこなかったアフリカ、とくに等身大の日常生活や最前線の現地情報を気鋭の研究者、 熟練のフィールドワーカーがお伝えします。今月は「最前線のアフリカ」です。 2016年8月31日、アフリカ中部のガボン共和国の首都リーブルヴィルが、大きな混乱に包まれた。この日の午後に、8月27日におこなわれた大統領選挙の公式結果が発表され、現職の再選が報じられたのだが、その結果を不服とする対立候補の支持者らのデモがエスカレートし、政府関係施設や店舗などが襲撃されたり、議会に火が放たれたりするなどの暴動に発展したのである。 デモの群衆が鎮圧のために出動した警察と治安部隊が衝突し、死者数十人、負傷者数百人、逮捕者1000人以上を出す事態に至った。このような事態を引き起こした選挙結果は、いったいどのようなものだったのか。そして、その背景にはどのよう

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  • シオニズムとは何か――イスラエルの孤立化と軍事信仰の起源/鶴見太郎 - SYNODOS

    シオニズムとは何か――イスラエルの孤立化と軍事信仰の起源 鶴見太郎 歴史社会学、ロシア・ユダヤ史、パレスチナ/イスラエル 国際 #イスラエル#シオニズム シリアやイラクの混迷があまりに衝撃的であるからか、かつてほど注目を集めなくなっているとはいえ、中東における紛争地としてもはや「老舗」となっているイスラエルとパレスチナ。その状況は、現在でも悪化の一途をたどっている。ときが経つにつれ、その解はますます闇のなかに埋もれていく感があるが、この紛争が生じた経緯そのものはそれほどわかりにくいものではない。 ロシアを含むヨーロッパにおけるユダヤ人迫害が契機となって、列強の支援を受けながらユダヤ人がパレスチナ地域に押し寄せ、国家建設を行ったことで、もともと暮らしていた人々(現在ではもっぱら「パレスチナ人」と呼ばれる)や、その同胞としての周辺諸国のアラブ人とのあいだで争いが生まれた、というのが基構図であ

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  • エルドアン大統領は「誰に」抵抗を呼びかけたのか?――クーデター未遂事件とトルコの民主主義/柿﨑正樹 - SYNODOS

    エルドアン大統領は「誰に」抵抗を呼びかけたのか?――クーデター未遂事件とトルコの民主主義 柿﨑正樹 トルコ政治 / 比較政治 国際 7月15日夜に発生したトルコのクーデターは失敗に終わった。クーデター発生からおよそ12時間後には、トルコ政府はほぼ反乱軍を鎮圧したと発表、アンカラやイスタンブールではクーデター側の兵士らが次々と投降を始めた。クーデター未遂事件で208人(民間人145人、警察官60人、兵士3人)が死亡し、1400人以上が負傷した。反乱軍側でも104人が死亡した。 今回のクーデターについてトルコ政府は、エルドアン大統領の政敵で、米国で事実上の亡命生活を送るイスラーム指導者フェトフッラー・ギュレン師が率いる勢力が画策したと主張している。稿執筆時点(7月18日)で、トルコ当局はクーデターに関与したとして軍将校103人、軍と警察、司法関係者およそ7500人を拘束。さらに警察官や市町村

    エルドアン大統領は「誰に」抵抗を呼びかけたのか?――クーデター未遂事件とトルコの民主主義/柿﨑正樹 - SYNODOS
  • カシュミール問題は「対立」と「対話」の歴史の象徴だ/井上あえか - SYNODOS

    イギリスの植民地であった時代、インドには560を超える藩王国が、イギリスへ服属しつつ、領内の自治を認められて存続していた。英領インドは、こうした藩王国とイギリスの直轄領という二つの部分からなっていたのである。 英領インドは1947年に独立する際、一つのインドとしてではなく、そこからパキスタンが切り離され、二つの国家となって独立したが、その際、それぞれの藩王国は、インドとパキスタンのいずれかへ帰属するかを選択することになった。 そうした中、カシュミール藩王国は帰属の意向を明らかにしないまま独立を迎えた。独立の可能性を模索していたともいわれるが、カシュミール藩王領がどちらに帰属するかという問題が、パキスタンとインドの間で70年近くにわたって解決されないまま今日に至り、両国間の不和の核心部分をなしている。 カシュミール問題は、インドとパキスタンという二国間の領土をめぐる問題であるが、時間の経過と

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  • 文学の死という悪夢 / SYNODOSが選ぶ「日本語で読む世界のメディア」(東京外国語大学) | SYNODOS -シノドス-

    西洋の批評家の一部は、テレビや電子機器が(印刷された)に取って代わると言っている。とりわけ文学作品という形をとるものに関して。小説の時代が終わったあと、小説の死を唱える声が大きくなっている。詩はますます個人の内面に関わるようになり、演劇は映画と比べると限られたエリートのものとなってしまった。 文学批評は哲学と化し、孤立した無用の長物となってしまった。大学の学科の外には、もうそれは存在しないのだ。文学に取って代わったのは娯楽、気晴らしのための文章である。さらに文学を学ぶ者、専攻する学生の数も急激に減っている。今顕著なのは、高尚な文学は読者が減少し、一般市民とは遠いものになりつつあるという点である。批評家は作者の死という理論を掲げているが、それによれば、作者が仮の存在になり、多様な声からなる織物に変わり、借り物のまとめ役となる。作者は表現の源ではなくなる。 「白人男性」が書いた文学の古典の大

  • インドネシア大虐殺はなぜ起こったのか/倉沢愛子 - SYNODOS

    昨年、「アクト・オブ・キリング」という、世界各国で様々な賞を受賞した異色のドキュメンタリー映画が日でも上映され、センセーションを起こした。 それは50年前にインドネシアで起こった共産党関係者の大虐殺の際に、殺害に手を染めた人々が誇らしげにその時の状況を再現して見せるというもので、その設定の奇抜さが評判を呼び、また人を殺すという行為にまつわる心理を描いたものとして関心を集めたのであるが、同時に歴史を振り返る機会も与えてくれた。 映画を見た多くの人が「あんな事件当にあったとはまったく知らなかった」と語った。わずか50年前の、しかもインドネシアという比較的近い国において、である。 毎年何十万人もの日人が訪れているバリ島(バリもれっきとしたインドネシアのひとつの州である)でも起こっていたのだというと人々はもっと驚く。そしてインドネシア史を専門としているこの私は、人々が知らないというそのこと

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  • パレスチナ、若者による踊りと音楽の祭典が開幕 / SYNODOSが選ぶ「日本語で読む世界のメディア」(東京外国語大学) | SYNODOS -シノドス-

    2015.08.13 Thu パレスチナ、若者による踊りと音楽の祭典が開幕 SYNODOSが選ぶ「日語で読む世界のメディア」(東京外国語大学) ラマッラーの洗練された地区で、男女370人のダンサーたちがパレスチナの大衆的な踊りであるダブカを、伝統的な歌に合わせて披露した。この歌は農園に生きる農民の一生、その喜びと悲しみを物語っている。その様子はまるで、時の経過とイスラエルによる占領・入植がもたらした衝撃的な変化にもかかわらず、この国に残る古きパレスチナの精神をダンサーたちが呼び覚ましたかのようであった。 「踊りと音楽のパレスチナ国際祭典」の開会式に参加するためヨルダン川西岸各地からやってきた観客を、十六歳から十七歳に至る男女の若いダンサーたちが魅了した。ダンサーたちは繰り返し立ち止まり手拍子を打ちながら、ダブカや歌、伝統的なパレスチナ民謡を上手に披露した。 祭典に家族と訪れた大学教授は次

  • ソローキンにインタビュー――「ロシア人は国家に数百年仕えてる」 / SYNODOSが選ぶ「ロシアNOW」 | SYNODOS -シノドス-

    2015.08.12 Wed ソローキンにインタビュー――「ロシア人は国家に数百年仕えてる」 SYNODOSが選ぶ「ロシアNOW」 海外でも有名な現代ロシア作家ウラジミール・ソローキン氏は、8月7日に60歳の誕生日を迎えた。モスクワ・コンセプチュアリズム界から抜けだした人物、「青い脂」、「愛」、「ロマン」の著者、国内外の栄えある文学賞の受賞者、現代文学の古典作家であるソローキン氏は最近、絵画の制作にも取り組んでいる。今年のヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展では、芸術家エヴゲニー・シェフ氏と共同で、存在していない国家のパビリオンとも言える「テルリヤ」展を開催した。 ――今日の世界をどれほど快適だと思いますか。現在は連ドラと交流サイト(SNS)という2つの特徴があります。興味はありませんか。 どちらにもハマっていません。の「フェイスブック」のページからログインすることもできますが、特に必要も

  • ソマリア政治・外交ことはじめ――氏族、ディアスポラ、アル・シャバーブ/『恋するソマリア』著者、高野秀行氏インタビュー - SYNODOS

    ソマリア政治・外交ことはじめ――氏族、ディアスポラ、アル・シャバーブ 『恋するソマリア』著者、高野秀行氏インタビュー 情報 #新刊インタビュー#恋するソマリア#ソマリランド 「アフリカの角」という言葉をご存知だろうか。アフリカ大陸の東に突き出た半島部分、ちょうど動物の角のような形をしたこの地域に、エチオピア・ジブチ・ケニアに隣接して海岸線を覆うような形で存在しているのがソマリア連邦共和国である。 1991年に独裁政権が倒れて以来、この国では内戦と無政府状態が続き、「崩壊国家」とも呼ばれている。事態の打開を図るために実行された、アメリカを中心とする多国籍軍の派遣が惨めな失敗に終わったさまは、映画『ブラックホーク・ダウン』にも描かれている。国連やアフリカ連合によるその後の度重なる国際介入も、未だこの国に真の安定をもたらすことはできていない。 しかし、内戦と海賊のイメージが先立つこのソマリアの北

    ソマリア政治・外交ことはじめ――氏族、ディアスポラ、アル・シャバーブ/『恋するソマリア』著者、高野秀行氏インタビュー - SYNODOS
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