ペットショップなどで販売される犬や猫の数が2017年度、のべ85万匹を超えました。犬猫の大量生産、大量販売が続いていますが、一方で現行の繁殖・販売業者の登録制度は事実上、「誰でもできる」状況です。朝日新聞の調査で実態が浮かび上がってきました。 「動物を飼って、多少の小遣い稼ぎになればいいかなと思い、始めました」 関東地方に住む60代の男性は数年前、勤務先を定年退職したのを機に猫の繁殖業を始めた。埼玉県内の競り市(ペットオークション)で雄1匹、雌2匹を購入して開業し、いまは約10匹の繁殖用猫を抱える。 競り市での落札価格が低調な夏場には生まれないよう交配時期を調整しつつ、年間20、30匹の子猫を出荷する。出荷価格は数年前の2、3倍になっていて、1匹あたり10万~15万円の値が付く。 猫ブームの恩恵を感じるといい、近隣で犬の繁殖をしていた業者が3年ほど前から「猫も始めた」とも聞く。ある大手ペッ