もう一度「エースコンバット」にはお世話になる。 その頃は、次回作の企画が何も動かず膠着状態に入ってしまった4℃を引き上げて、自宅で仕事をしていた時期だった。そこへ、ナムコから電話をもらった。また「AC04」のときのような幕間映像をひっそり作るのだったら楽しいな、などと思いつつ電話に出てみると、少し勝手が変わっているようだった。 今度の幕間映像は3DCGで作る。その演出も映像制作もナムコ社内でやりたい。片渕さんにお願いしたいのは—— それは、ゲーム全体のシナリオの作成だった。ストーリーの根本を組むところからそれは始まるのだが、ゲームの中でのストーリーの進行はほぼ台詞で表現されることになる。必要に応じて、ムービーで展開するパートも作れることは作れる。だが、全長何時間になるのかわからない、その膨大な時間で展開される物語をつむぎだすのは、台詞表現に相当部分を担わせることになる。 新しいゲーム「エー