次世代ゲーム機が出そろって、さまざまな話題を振りまいているが、ここ数年、ゲームに関わる個人的な興味は、"オンライン"にある。そこで、今春出版された魏晶玄著『韓国のオンラインゲームビジネス』を呼読んだ。韓国のオンラインゲーム市場について知りたかった、ということもあるのだが、インターネット・コミュニティとの接点があるだろうと思っていたのだ。「オンラインゲームは単純な製品ではなく、ある種の人間社会とも言えよう。オンラインゲームは、ユーザーととともに進化し、社会と文化によって独自の違う進化の経路を踏んでいくからである。したがって、同じゲームでも、国によって、文化圏によって、さらには同じ地域内でもサーバーによって、形成される文化とルールが違ってくる。」 こうした国家、地域によるネットユーザーの行動の違いについては、以前から調査があって、2004年に出された木村忠正著『ネットワーク・リアリティ』でも、