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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (20)

  • スゴ本100

    いつのまにか1000エントリ超えてたので、ここらで100に絞ってみる。 このblogで「スゴ」認定されたもの、企画「この○○がスゴい」で挙げられたものを、100にまとめてご紹介。順序適当、偏見なし、ビジネス、サイエンス、エロマンガ。ブンガク、ビジュアル、なんでもアリ、啓蒙、アダルト、劇薬なんでもござれ。「ノンフィクション」、「フィクション」、そして「劇薬系・成人指定」の三立てでご紹介。番号は便宜上つけたものなので、ランキングにあらず。 こんなにスゴいに出合えたのは、すべてあなたのおかげ。いいはたくさんあるのだが、全部読んでるヒマもないし、探している時間も足りない。だからわたしは、スゴいを読んでいる「あなた」を探す。あるいはこのblogにやってきた「あなた」の言を待つ。そうしたツッコミやアドバイスをいただき、とても感謝しています。 この100リスト全て鉄板モノだが、「それをスゴ

    スゴ本100
    cyclolith
    cyclolith 2009/10/05
    お久しぶりでございます。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 背徳の愉しみと目の悦びの5冊「澁澤龍彦 : ホラー・ドラコニア少女小説」

    5冊イッキ読み、一気レビュー。 ■1 「ジェローム神父」 マルキ・ド・サド×澁澤龍彦×会田誠 まず「ジェローム神父」。澁澤龍彦=マルキ・ド・サドと、幻想画家・会田誠の恐ろしいコラボレーション。ふつうの人は避けたい挿絵とストーリー。 たとえば表紙。ポニーテールの少女(全裸)が、アッケラカンとした笑顔で見上げている。ただし両手足は切断されており、ぐるぐる包帯からにじむ血肉が生々しい。あるいは挿絵。少女の腹を指で押すと、割れ目からイクラがぽろぽろと出てくる「とれたてイクラ丼」は目を見張る。 もちろんサド・テイストも凄まじい。冒頭、恋人どうしの若い男女を人気のないところへ連れ出し、まず男を射殺。そして女を姦するのだが、ただじゃすまないのがサド節。小枝やトゲのある蔓で女の柔らかい場所を刺したり痛めつける。男の死体を切り裂いて、そこから心臓を抜き取り、娘の顔を汚す。あまつさえ心臓の幾片かを無理やり娘の

    cyclolith
    cyclolith 2008/01/11
    文芸少ない大学生協で平積みでした。会田さんの挿絵も大好きです。そういや『血と薔薇』復刻版も手垢怖くて読んでないや。
  • 東大生はどんな本を読んできたか

    東大生は、どんなをオススメされてきたのか?」 ひとつの答えは、[東大教師が新入生にすすめる100冊]にまとめた。 では、次の質問はどうだろう。 「東大生は、どんなを読んできたのか?」 うーん、生協書籍部のランキングが切り口か。でも郷って古屋が山ほどあるし、最近なら amazon というルートもあるからなぁ… なんだか難しいを読んでるイメージがあるけれど、それってホント? に真正面から答えたのが書。 著者は東大図書館の「中の人」──なのだが図書館に限定せず、新聞や小説メディアや駒場・郷の古書街、大学生協の書籍部から複眼的に調べ上げ、「東大生の読書文化」に迫っている。 しかしながら、結論は、「さもありなん」というやつ。 漱石からうかがい知る西洋小説の流行、マルクス主義、岩波による思想形成、朝日ジャーナルと少年キング、教養主義といった文化史がなぞられる。出てくる書名はあまりにも典

    東大生はどんな本を読んできたか
    cyclolith
    cyclolith 2007/12/24
    ↓教科書類は半畳程の台に1m以上の高さに平積みされるので、生協のランキングでは除いてありますよ。念の為。
  • 絶望的な状況を脱出するリーダーとは? 「エンデュアランス号漂流」

    すさまじいノンフィクション。口全開で読む。 極限と、そこからの生還がある。月並みだが、「事実は小説よりも奇」を地でいく。ただしこの場合、「奇」ではなく「危」だな。あるいは「飢」か。 動機は、「大英帝国が南極点到達に遅れをとるなんて!」→「ならば南極大陸横断だ」と、まことに不屈魂(endurance)あふれるもの。無線は実用化されておらず、ましてや雪上車? なにそれ? の時代、つまり1914年に決行している。 当時としては最も頑強な「エンデュアランス号」は、南極大陸の手前で氷に閉じ込められ→圧砕→沈没。5,000人から選び抜かれた28名は氷板の上で生き延びるも、破砕→漂流。料不足、極寒の嵐、凍傷、病気… 次から次へとくる危機的状況に、真正面から立ち向かう。写真を見る限り、冒険自体が狂気の沙汰としか思えん。 書の中盤あたりから、誰が死んでもおかしくない状況がの連続。いや、全員死亡もありうる

    絶望的な状況を脱出するリーダーとは? 「エンデュアランス号漂流」
    cyclolith
    cyclolith 2007/09/05
    ちょうどWikipediaでシャクルトンの記事を読んでいてシンクロニ略だったのだけれど、件の広告文はフィクションではないかという話もあるそうで。が、仮令嘘でもここまで表現できてりゃ、とも思う。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 【18禁】 嫁に読んでほしくない作品ベスト5

    はてなブックマークコメントも含めて、あまりにも面白い↓ので便乗する [私家版(超有名作家なのに)好きな女性には愛読してほしくない作家ベスト5] ──つもりで書いたのに、かなり極悪なリストになってしまったので、18禁と。後半は、嫁子に読んでほしくないというよりも、人として読むべきでないリスト。もちろん、わたしは大好きなので、明らかにおかしい。興味位は止めておけ、性差ツッコミは無駄無駄無駄ァ、むしろこいつを超える作品があれば激しく募集する。 では始める。 バタイユもサドも潤一郎も、淫蕩モノとして好きだー、けど嫁さんに言わせると「無駄にエロい」らしい。激・し・く・同・意。むしろ乱歩やヤプーが何でないんだろうね。まぁ、エロ特性は人それぞれということで。 また、半強制的にハルヒや名雪(京アニ)を観せてるので、嫁さんはわたしの趣味を知っている。かつ、エロ倉庫は既に発見されているので、今さら隠すものも

    cyclolith
    cyclolith 2007/09/05
    とりあえず。人を物扱いするのはたいへんにきもちの好いことです。屍体は無条件でそれを受け入れてくれます。物だもの、なんつって!ねくろまんちっくー。っていうか『目玉の話』…めだまのはなし…まあいいか。
  • 劇薬度No.1の写真集「死体のある光景」

    「死体のある光景」、死体の写真集、無修正。よいこはゼッタイ見ちゃダメ。このエントリもグロいので注意。 ときおり、自分を確かめるためにrottenなどを巡るんだけど、インパク度が減っているような…。相当エグいのもOKなんだが、この写真集にはまいった。カリフォルニアの殺人捜査刑事が個人観賞用に収集した膨大な「死体のある風景」のスクラップ。趣味とはいえ、モロ出し死体画像の鑑賞は、ずいぶん変わっておりますな。 ページを繰る。 こちら(カメラ)を向いてはいるものの、もう命がない顔を、まじまじと見る。 見られることを意識しなくなった体と、そこに刻まれた痕を見る。メッタ刺しにされた挙句、深深と抉られた売春婦の腹部と、剥き出しにされた陰部を見る。若く美しい女の裸が、森の中で宙吊りになっているのを見る。爆発した上半身と、意外にちゃんと付いている足を見る。はみ出した大腸を見る。はみ出た脳を見る。首吊り自殺現場

    劇薬度No.1の写真集「死体のある光景」
  • 文章読本・虎の巻

    世に「文章読」はたくさんある。全部読んだら文章の達人になるのだろうか?あるいは、優れた小説や評論を書けるようになるのだろうか?斎藤美奈子のメッタ斬りを見てると期待できそうにないので、吉行淳之介の編んだ「文章読」を読む。 書には、文章読のエッセンスがギュッと濃縮されている。ずばり「文章とは何か」「文体とは」「優れた文章を書くコツは」との問いにそのまま答えているものばかり。文筆を生業とする書き手たちの「姿勢」がよく見える。このラインナップはスゴい。 文章の上達法(谷崎潤一郎) 谷崎潤一郎の文章(伊藤整) 僕の文章道(萩原朔太郎) 「が」「そして」「しかし」(井伏鱒二) 文章を書くコツ(宇野千代) 自分の文章(中野重治) わたしの文章作法(佐多稲子) センテンスの長短(川端康成) 質疑応答(三島由紀夫) 口語文の改革(中村真一郎) 文章を書くこと(野間宏) 削ることが文章をつくる(島尾敏

    文章読本・虎の巻
  • 残酷な因果のテーゼ「真景累ヶ淵」

    冬はホラーと決めてるが、夏はやっぱり怪談でしょ。それも「ジャパニーズ・ホラー」として映画になる「真景累ヶ淵」を読む。手軽に涼を得られると期待したが、涼どころか、弱冷房車でもゾクゾクしたぜ。 ■「真景累ヶ淵」(三遊亭円朝) で、結論―― こ、怖ぇ、に、人間がッ―― 死んでも死にきれない怨念が化けて出る話なんだけど、怨霊そのものよりも、そいつに祟られる人間の方が怖い。とり憑かれ、取殺される人は、そうされても文句言えないような悪行を積んでいる。とても分かりやすい因果応報。 ぶっちゃけ、因業は、 の三原色で塗りつぶされている。「あいつを殺して金をいただこう」「あいつの女房が欲しい」「あの娘が妬ましい」きっかけで、簡単に両手を血に染める。その良心のカケラも無さ、あさましさ、畜生っぷりにおののく。 もちろん殊勝なキャラもいる。貞節を守ろうとして体をザク切りされる生娘とか、亭主の仇討ちのため、全てを犠牲

    残酷な因果のテーゼ「真景累ヶ淵」
    cyclolith
    cyclolith 2007/08/06
    『広告』371号で立川志の輔が「典型的な人間」を描くのが落語と言っていた事、そして『品川心中』の事を思い出した。語りの調子が付いてる文というと『普賢』も『N.H.K.にようこそ!』に似た変なノリがある気が。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 【18禁】スゴ本+劇薬小説「城の中のイギリス人」

    久しぶりに趣味全開で書く、お子さま厳禁。ポルノは読んできたつもりだが、これこそ、最高の、ポルノグラフィ(断言)。 「できるだけ残酷で、破廉恥で、エロティックな物語を書きたい」というのが作者の意図なんだが、見事に成功している。インパク度はメガストア級か、同人レベル。マンガなら氏賀Y太かね。 例えば、生きのいいタコがうじゃうじゃ蠢く水槽に少女(13歳処女)を投げ込んで、体中に貼り付かせる。タコとスミまみれの彼女(顔にもタコべったり)を犯す→鮮血とスミと白い肌のコントラスト。その後、ブルドックに獣姦。犬のペニスは根元が膨張するので、ムリに抜くと穴が裂けるんだが、ちゃんと再現してる。ぜんぶ終わったらカニの餌。 あるいは、氷でできたペニス(長さ39cm、亀頭周囲25cm)を肛門にねじ込む。この描写がイイ、感動的ですらある。暖かい臭いを感じた素晴らしいシーン。 肛門と割れ目の窪みに油をそそいでから、

    cyclolith
    cyclolith 2007/07/17
    『イギリス人』のレビュー。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 読書は人間がベッドの上でおこなう二つの快楽のうちの一つ

    タイトルは丸谷才一「思考のレッスン」より。読書について、書くことについて、沢山のヒントをもらった。「読書のコツ」、今風に言うなら「読書Hack」。ただし、効率ばかりの安手なものと違って、ひとつひとつ自分で読みといてはヤクロウに入れる手間はある。 ■の読み方の最大のコツ 最も激しくうなづいたのは、の読み方の最大のコツ→「そのを面白がって読め」。そのを面白がって、その快楽をエネルギーにして進め、という。言い換えると、「面白くないは読むな」となる。面白く思えないをガマンして読んで分からないなんて、つまらない。その時間、別のを面白がって読んで得られる効用の方が大なり。 読書は快楽なんだ、ベッドの上でする二つの快楽のうちの一つなんだ。もう一つの快楽が何かは言うまでもないけれど、それぐらい愉しいことなんだ。もちろん、もう一つは睡眠だね。読んで寝て暮らす、これぞ究極の快楽。 ■を選ぶポイ

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 読書は人間がベッドの上でおこなう二つの快楽のうちの一つ
    cyclolith
    cyclolith 2007/06/02
    書籍からフェティッシュ的欲望を取り除いて「コンテンツ」だけになった時、私は一体その内容に幾ら払うのだろう?案外少ないような気がしなくもない。
  • 日本語壊滅

    最近の日語は乱れている。若い連中だよ、まともな日語が話せないのは。このままだと日語が崩壊する―― 美しい国を護るべく憂えるインテリゲンチャは、眺めているだけで愉しい。「日語の乱れ」にかこつけて若者を叩くのは、今も昔も変わりなく→産経新聞「大丈夫か日語」[上]、[下] ところで、若者言葉を憂えるのはマスゴミの専売ではなく、大昔から言われていた。その中から「美しい日語の教科書」に載ってそうなやつをみつくろってみる。 枕草子の第一九五段より。 何事を言ひても、「そのことさせむとす」「言はむとす」「何とせむとす」といふ『と』文字を失ひて、ただ「言はむずる」「里へ出でむずる」など言へば、やがていとわろし 【俺訳】 : 「と」抜き言葉キモい。「それをさせんとする」「言わんとする」「○○をせんとす」ならよさげなのに、「と」を取って「言う」とか「里へ行く」のはカッコワルイ 徒然草の第二十二段よ

    日本語壊滅
    cyclolith
    cyclolith 2007/05/11
    ピーターパンシンドロームってそんなに昔の本だっけ?と思ったら四半世紀近く前のだったのか…。「最近の連中は何でも『をかし』で済ませやがって!」とか云うのもあった気が。平安時代だったかな。
  • 劇薬本「子どものねだん」で知る児童買春地獄

    掛け値なしの劇薬、まじめに読むほど気分が悪くなること必至。最悪なことに、こいつがフィクションでないことを意識して読まされる。ふつうの人は読んではいけません。 「赤ちゃんの値段」があるぐらいだから、「子どもの値段」もあるだろうという安易な発想から見つけたのだが、これがスゴい。ヒドい。「人をモノのように扱う」は比喩だというヌルい感覚は吹き飛ばされる。言葉そのままの意味で「モノ以下」。子どもにとっては地獄そのもの。書をタネとした「闇の子供たち」の方が、フィクションである分、ある種の「安心感」をもって読めたが、これはそれを許さない。 「小さな穴」を求めるオトナにとって、子どもの性別は関係ない。従順で、好きに扱え(暴力を含む)、未発達であるがゆえに締まりが良い穴であれば、関係ないのだ。自由を奪われ、ろくな事を与えられず、暴行・暴行・暴行。そして、ちょっと言い表せないような性行為を強要される。H

    劇薬本「子どものねだん」で知る児童買春地獄
    cyclolith
    cyclolith 2007/04/13
    十年程前は少女売春ガイド的な本も書店で売られてましたね。「これはひどい」な写真には良くこれで勃つ物だ人って凄いなと感心して、自分もいつそうなるか分からないなとドキドキしたのを憶えている。
  • 劇薬マンガレビュー(第2弾)

    オトナが読んでもトラウマになるような劇薬マンガを求めて→「はてな」で質問[参照]→教えていただいたマンガを読む→激しい衝撃を受ける[参照]→次のマンガへ…といった、ネガティブフィードバックのくり返し。気が向いたとき、手軽に嫌悪感や忌避感、あるいは嘔吐感を味わっている。 はてなで回答していただいた皆さま、胸クソ悪くなるような作品を紹介していただいて、当に感謝しています。おまけに、このblogで「そいつを読むならコレはどう?」と追撃コメント頂いたおかげで、定価で入手できる劇薬マンガは一通り集まったのではないかと。 この第2弾では、せっかくご紹介いただいて、ワクワクしながら読んだにもかかわらず、これは劇薬じゃないよ、スゴく面白いよ!と感じた作品をご紹介。ポイントは『わたしが』面白いと思ったところで、人によるとトラウマンガになるかもしれないので注意して。 最初は、「ブラック・ラグーン」。屋で呼

    劇薬マンガレビュー(第2弾)
    cyclolith
    cyclolith 2007/04/13
    『マルドゥック・ヴェロシティ』観てみよう。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 悪魔の詭弁術

    「わたしと仕事、どっちが大事? はなぜ間違いか」の紹介エントリ[参照]でオススメいただいた詭弁をいくつか。容易に悪用できるので、詳細はカンベンな。 詭弁術の実例は、fj や 2ch でさんざ見てきたので今さら感もあるのだが、こうして体系的に見せられるとなかなか興味深い。このテのは昔も今も変わらないもんだなぁ… まず qinmu さんにオススメいただいた「詭弁論理学」は、よくまとまっている。ナントカの一つ覚えのように主張を繰り返す小児強弁型、相手=悪、だから、自分=正しいとする二分法、論点のすりかえ、主張のいいかえ、ドミノ理論(風が吹けば桶屋)と、誰でも一度は聞いたことがある詭弁術が紹介されている。強弁が強盗なら詭弁は詐欺だという主張にナットク。例は多少が古めかしいが、中身は全く現役だ、今夜もどこかの板で議論されているハズ… そういや、2ch の詭弁のガイドラインに詭弁の特徴15条があった

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 悪魔の詭弁術
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか

    タイトルで惹かれて一読、これはイイ! これは使わせてもらおう。 ロジカルシンキングやMECEといった論理的思考ツールは、確かに仕事に使えるまで砥いできたが、肝心の議論に役立ってはいない。あ、いや、「自分の考えを的確に表現し、相手に理解させる」ツールとしては有効だけど、 ・議論が紛糾したとき ・自分の結論へ誘導したいとき ・自分の主張に言いがかりとつけられたとき これっぽっちも役に立たない。「おまえの意見はよく分かったが ── ── そんな話はここでは通用しないよ」 ── SEにはカネのことなんか分からないんだ」 ── 他の人もみんなそうじゃないと言っているよ」 と断言されると、一瞬、どう返していいか言葉に詰まる。議論は黙した方が負け、というルールに従って引き下がらざるをえなくなる。しばらくたって、その「反論」は何の根拠もないことに気づくが、議論はもうあさっての方向へ行っている。 仕事の場に

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか
  • 劇薬小説「闇の子供たち」

    あのcyclolith さんのオススメ[参照]なので、用心しぃしぃ読む。以前うかうかと読んで、トンでもない目に遭ったからね[劇薬度No.1]。で、「闇の子供たち」、途中まではうわー、ひえーとか言いながら読んでたけれど、ステレオタイプ・キャラクターが青年の主張をする後半に失速。ルポルタージュネタを誇張して小説の型に流し込んでいるので、書き手の底が割れてしまった。この方、小説家としてはアレですな。 それでも劇薬指数は高い。読みどころはこのへん↓ 8歳で売られた少女→売春宿→HIV感染→AIDS発症→ゴミ捨場に棄てられる→故郷へ→両親困惑&村八分→監禁&放置プレイ→蟻にたかられる(まだ生きている)→父親がガソリンかけて焼殺 ドイツ夫婦が少年を買いにくる→お目当ての子はホルモン剤の打ちすぎ→全身から血を噴出して死亡→男衒「仕方ない、他の奴をあてがっておけ」→ドイツ夫婦「いやぁ、この子もカワイイね」

    劇薬小説「闇の子供たち」
    cyclolith
    cyclolith 2007/01/23
    「究極の愛は〜」の件はBlack Lagoon second barrageの朋先生かな?かな?
  • 「幼児狩り」感想とょぅι゛ょ小説リスト

    (この記事18禁) 可愛らしいものを愛でるとき、「べてしまいたい」と形容することがある。あるいは、激しくシた後、相手から「喰われるかと思った」と言われることがある(来は逆なのだが)。 いずれも比喩だが、実践する人はまれ。 仮にやっちゃう人がいるなら、その人がどう狂っているのか(あるいは切実なのか)が、「幼児狩り」で見える。いや、喰いはしない。あくまで女の妄想+比喩的な書き方で示されるだけで、実行には至らない。 それでも彼女の昂ぶりは痛いほど伝わってくる。幼い少年に夢中になる三十路女の気持ちが。「理解できる」「共感できる」には到底ならないが、一読すると、まるで彼女のようにせっぱ詰まって稚き少年を「喰ってしまいたい」気持ちに同化できる。少年の手にあるスイカにかぶりつくシーンはものすごく比喩的。喉が渇いてくること請合う。 愛しいものを「べてしまいたい」衝動は誰しも持っている。愛しい恋人・

    「幼児狩り」感想とょぅι゛ょ小説リスト
  • せんせがいるから、この世界は地獄じゃないの。この世界は間違ってなんかいないわ、あたしが言うんだから本当よ

    せんせがいるから、この世界は地獄じゃないの。この世界は間違ってなんかいないわ、あたしが言うんだから当よ まさかラノベをスゴとして紹介することになろうとは──いちばん驚いているのはわたし。ふつうラノベは30分で片付けているにもかかわらず、「円環少女」はたっぷり2時間、夢中に没頭させられた。 ツンデレサディストつるぺた美少女、美乳女子高生(ハルヒ以上に世界を改変できる)、ツインテールで綾波な魔獣使いといったキャラも魅力的だ。あるいははらわたと脳髄飛び散る血ミドロ壮絶バトル←→ほのぼのお茶の間・六年一組との往還も面白い。 しかし、これは【魔法】世界設定【体系】がスゴいのよ。 普通人の視線で発動しなくなる「魔法」を背負って地獄(この世)に堕とされたウィザードたちの永き世にわたる闘いは、何のメタファーになるだろうか? 迷わずあたしゃ、「良識」と「個性」との闘争に置き換えたぞ。筆者は世界設定に何の

    せんせがいるから、この世界は地獄じゃないの。この世界は間違ってなんかいないわ、あたしが言うんだから本当よ
    cyclolith
    cyclolith 2006/11/23
    四巻出ましたね。メイゼルのS振りに磨きが掛かってる気が。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 劇薬小説【まとめ】

    はてな「読後感サイアクの小説を教えてください」で教えていただいたものを、読んできた。質問[ここ]からピックアップしている。過去のエントリ「劇薬小説を探せ!」を元ネタにして、これまで読んできた劇薬小説をまとめてみる。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 劇薬小説とは 読了して後味の悪い思いをした小説を指す。読んだことを激しく後悔するような、いやあぁぁぁな気分にさせてくれる。下らなくて情けなくなる「壁投げ」ではない。また、マンガを含めると莫大になるので、対象外とする(ちなみに劇薬マンガNo.1は日野日出志「地獄の子守唄」)。 エロだったりグロかったり、救いがなかったり 大の大人なのに怖くて夜に読めなかったり 読了してヘコんだり、生きる気力が奪われたり 生理的にクるものに、おもわずマジ嘔吐したり その後、人生のトラウマと化したり 小説はしょせん絵空事。リアルで

    cyclolith
    cyclolith 2006/11/22
    『逆光の部屋』は歯を抜く所が印象に残ってます。綺麗な物を壊すって気持ちイイ!
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる : ついに「隣の家の少女」を超える劇薬を読む

    (このエントリには残酷な描写がありますよ) 怒り、恐れ、憎しみ、悲しみ…負の感情を与える小説を探してきた。特に読後感がサイアクの気分を味わえるような、そういう小説を探してきた。読むだけで嫌悪感、嘔吐感、恐怖感を掻き立てる、イヤ~な気分にさせる小説。「感動した!」「お涙ちょうだい」なんて糞喰らえ。読んだ記憶ごと抹消したくなる"劇薬"をよこせ。 …という企画「劇薬小説を探せ!」[参照]で、皆さまのオススメを片端から読んできた。一口に"劇薬"といってもカゼ薬からシアン化ナトリウムまでいろいろ。 「隣の家の少女」という劇薬 毒素の高いものランキングすると、こうなる こうなっていた。 1.隣の家の少女(ジャック・ケッチャム) 2.獣舎のスキャット(皆川博子) 3.暗い森の少女(ジョン・ソール) 4.ぼくはお城の王様だ(スーザン・ヒル) 5.砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(桜庭一樹) 6.蝿

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