学校司書のいない丹波市内で、地域の力で子どもたちの読書環境を充実させようと、夏休み中の北小学校(同市氷上町絹山)で、地元ボランティアや保護者、先生らが図書室の書架を整理した。図書館運営に詳しい市民が呼びかけ人となり実施。古くなった本を処分し、陳列に工夫を加えた。(那谷享平) 同市教育委員会は小中学校に図書室の事務に専念する職員「学校司書」を配置しておらず、書籍の管理は教諭らに任されている。同校の図書室の蔵書は約7千冊。全国学校図書館協議会は「受け入れから10年が経過」などの廃棄基準を示しているが、マンパワーが足りず、本の整理や更新が行き届かないのが実情だ。 こうした状況を知った保護者でブックカフェ経営の足立真美さん(43)が、学校側に社会教育士の蔦木(つたき)伸一郎さん(39)=同市氷上町油利=を紹介。蔦木さんは岡山県西粟倉村で村立図書館の館長を務めた経験があり、蔵書整理への協力を快諾した