仕事場を再現した展示空間を紹介する尼子騒兵衛さん。実際に使った机や画材道具が並ぶ=尼崎市昭和通2、尼崎市総合文化センター ほのぼのした忍術学園の世界観は尼崎で育まれた。猪名寺、食満、潮江…。漫画のキャラクターは地元の地名を名乗って躍動し、世代を超えて愛される。テレビアニメ「忍たま乱太郎」などを生んだ漫画家の歩みを紹介する「尼子騒兵衛展」が、兵庫県尼崎市総合文化センター(同市昭和通2)で開催中だ。少女時代からの作品など約1500点を展示。美しい配色の原画に加え、温かな笑いの神髄やあきらめない心を伝える。(小林伸哉) 尼子さんは尼崎市の港町・築地の生まれ。長屋で暮らした「昭和の子ども」で、自身が乱太郎のモデルという。神社の境内などでたくさん遊んだ経験が、作品の中に反映されている。 漫画「落第忍者乱太郎」(コミックス全65巻)は、室町時代の子どもが通う忍術学園の群像劇だ。ギャグが次々と炸裂し、助
「かばんのまち豊岡」で、私だけのかばんを作ってほしい-。兵庫県豊岡市に着任した時からの念願だったオーダーメードのかばんに挑戦しようと、宵田商店街(愛称・カバンストリート)近くのかばん工房「カバンツクリエーション0203」(同市中央町)を訪れた。(石川 翠) 革のショルダーバッグやナイロン生地のリュック、小物などが並ぶ小さなお店に入ると、かばん職人の中野嘉容(よしたか)さん(52)が笑顔で迎えてくれた。 中野さんはこれまで、全盲の男性のために、体に固定され、白杖を持っているときも両手がふさがらない「ホルスター型」のかばんを製作したり、コーヒー店主の依頼でコーヒー豆を入れる麻袋を活用したトートバッグを作ったり。お客さんのニーズに応じたかばんを提供してきた。 年齢は33歳。取材時に常に持って歩く小物入れに使いたい。まずは打ち合わせからと、自分の持ち物をざらざらっと机の上に出してみた。スマートフォ
兵庫県丹波市に約半世紀ぶりとなる映画館が30日、誕生した。同市氷上町成松のミニシアター「ヱビスシネマ。」。「丹波らしさ」をコンセプトに、50の客席には国の無形文化財・丹波布を使い、内装は地域の棚田や山並みを表現した。構想から3年半。暴力団事務所として使われた建物を取得し、準備を進めてきた映画監督の近兼拓史さん(59)=西宮市=は万感の思いを込め、「ここ成松を“ナリウッド”として、エンターテインメントの街にしたい」とあいさつした。(真鍋 愛) 旧氷上郡氷上町の中心地成松地区には、かつて2軒の映画館があったが、人口減少とともににぎわいが失われ、約50年前に姿を消した。同地区に山口組系の暴力団が進出したのは2009年。呉服店だった2階建てビルを組長の妻名義で購入、拠点化する動きを見せた。兵庫県警が10年4月に組事務所と認定。地元住民が暴力団追放運動を展開し、14年に地元自治会が約1200万円で買
戦前の阪神間で花開いた和洋折衷文化を見ることができる「昭和モダニズム」展が、コープこうべ生活文化センター(神戸市東灘区田中町5)で開かれている。11日まで。 現在の「神戸まつり」の前身である「みなとの祭」のポスターなど14点と、神戸市電や市バスの記念乗車券など関連資料7点を展示。ポスターの横には年代や出典などが明記された説明書きがある。 同センターでは開館以来、生活や郷土に関係する資料を収集している。年2回収蔵品を展示しているが、場所をとる大きなポスターはこれまで日の目を見ることがなかった。収蔵品の一つに、米プロ野球界を代表するホームラン打者で、投手を兼ねる「二刀流」でも知られたベーブ・ルースが描かれた「日米大野球戦」のポスターがあり、大リーグで活躍する大谷翔平選手のニュースを見て展示を企画した。 展示品の中には、1934(昭和9)年に甲子園球場などで行われた日米大野球戦のポスターがある。
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