兵庫県三田市の人気洋菓子店「パティシエ エス コヤマ」の30代男性従業員が、運営会社に残業代といった未払い賃金やうつ病発症の慰謝料など計約3100万円の支払いを求め、神戸地裁に提訴したことが31日、分かった。6月22日付。男性側は時間外労働が月約342時間に及んだ認定もあったとしている。 訴状によると、男性は2003年に入社した。業務は早朝から深夜にわたることが多く、休日は週1日。「残業代を含む月給は手取りで20万円程度しかなかった」とする。こうした中で昨年4月にうつ病の診断を受けて休職した。6月に復帰したが、現在は事務職として働いているという。 同社は18年と21年、伊丹労働基準監督署から労働基準法違反などに関する是正勧告を受けた。同監督署は今年1月、社員11人に違法な時間外労働をさせたとして同法違反の疑いで同社と社員2人を書類送検。神戸地検は7月に不起訴処分(起訴猶予)としていた。 男