「日常生活の中で、別にこだわらなくてもいい事に敢えてこだわり、そこに自分だけの幸せを見いだしてコソコソと楽しんでいる輩」を取り上げる清野とおるのマンガ『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』(講談社)。同作が題材のテレビドラマも放送中の今、その作品の誕生秘話や創作の裏側を、作者の清野とおるにインタビューした。 編集者からの最初の依頼は「宇宙モノのマンガ」だった! 清野:もともとは『モーニング』(講談社)で読み切りの作品を描かないか……という依頼だったんですよ。それで赤羽の喫茶店で、後に『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』(以下、『おこだわり』)の担当になる編集者と打ち合わせをしたんですが、最初は「宇宙モノのマンガを描いてほしい」という話で。 ――では、清野さんがその話を受けていたら、『おこだわり』は宇宙マンガになっていたと(笑)。 清野:『宇宙兄弟』という絶対的な存在がある『モーニング