中国、韓国への反感をあおる本が書店にあふれています。「嫌中」「呆韓」「恥韓」…罵詈雑言(ばりぞうごん)としか言いようがありませんが、売れ行きはいいそうです▼この風潮に一石を投じようと、出版社の河出書房新社が全国の書店に選書フェア「今、この国を考える~『嫌』でもなく『呆』でもなく」を呼び掛けました。日本が抱える社会問題を扱った書籍が対象。賛同した全国約150の書店で順次開催中です▼「嫌中韓」本のなかには、日本による侵略戦争を否定するものも少なくありません。東京都内の大学で朝鮮近現代史を講義している教員が、学生の間に中国、韓国への反感や蔑視が広がっていると懸念していました▼「侵略戦争や『慰安婦』の実態を知らない学生が多い。『嫌中韓』本の内容を簡単に信じ込む。自分の国を悪く言われるのは嫌だという素朴な感情があるから」▼安倍政権が20日、旧日本軍による「慰安婦」への関与や強制性を認めた河野談話の検