東日本大震災による津波で被災し、不通となっていたJR常磐線の相馬(福島県相馬市)―浜吉田(宮城県亘理町)間で5日午前、列車の試運転が始まった。計23・2キロの区間で12月10日、5年9カ月ぶりに通常運転を再開する。 この区間のうち、海沿いを走っていた約15キロは、最大で1キロ余り内陸側に線路を移設。新しい駅の周りに、家を流された人々が移り住む街が建設されている。宮城県山元町の山下駅西側にできた「つばめの杜(もり)地区」には、集団移転した人の家や災害公営住宅、大型スーパーなどが並び、すでに約1100人が暮らしている。 山元町は震災を機に、沿岸部に散在していた集落をひとまとめにし、公共施設も集約する「コンパクトシティー」化を推し進めてきた。その街が、まもなく完成する。
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