米国投資会社のKKRは、富士ソフトの普通株式および新株予約権を、KKRが運用する投資ファンド傘下のFKを通じて公開買い付け(TOB)により取得すると発表した。この公開買い付けにより、富士ソフトはKKRの傘下となるとともに株式は非公開化される。
「Microsoft本社の重役の『スコアカード』(業績を評価する指標)に,今回初めて『品質』が加わった」--。マイクロソフトの樋口泰行社長(写真1)は2008年8月26日,横浜市で開幕した「TechEd 2008 Yokohama」の基調講演で,同社が品質改善に力を入れている象徴の一つとして,重役の評価基準に変更があったという逸話を明らかにした。 マイクロソフトは2008年4月に,日本のITエンジニアに対して「日本語の技術資料を増やす」「製品の品質改善要求をMicrosoft本社に要求する」といった「約束」を提示している。その中でも,「品質に対する要求は日本が一番高い」ことから,品質改善に力を注いでいるという。日本法人と本社のコミュニケーションを密にし,品質改善のフィードバックを従来にも増して行うようにしたところ,本社の重役の業績も,製品の品質によって評価されるようになったという。もっとも
住友信託銀行で2008年5月19日の朝8時30分から約5時間にわたり発生したシステム障害の原因は、ATMなどの接続台数にかかわるパラメータの設定ミスだったことがわかった。住友信託銀が同日発表した。営業店端末の更改に伴う事前作業に不備があった。 住友信託銀は6月から、本支店の営業店端末を新機種に刷新する計画だった。これに先駆け、900台の新端末の情報を「端末定義テーブル」に追加する作業を5月18日に実施した。端末定義テーブルとは、営業店端末やATMなど、勘定系システムに接続する端末や外部接続先の情報を一元管理するファイルである。 このテーブルに900台の情報を追加したところ、端末数がパラメータで定めた上限値を超えた。これにより、5月19日のオンライン起動直後から、自社のATMやコンビニATM「E-net」が勘定系システムに接続できなくなった。ATMや営業店端末などは、起動した順に勘定系と接続
明日5月3日から始まる4連休の最終日である2008年5月6日火曜日に、システム障害が発生する恐れがあることが分かった。この日は5月4日の「みどりの日」の振替休日。だが、自動運転ソフトなどが保有するカレンダー情報を更新していない場合、平日の設定になっている可能性がある。休日と平日で実行するバッチ処理の種類やオンライン・システムの運転時間を変えていると、休日にもかかわらず平日の処理を実行することになるので注意が必要だ。 5月6日を平日と誤認するのは、2007年1月1日の「祝日法」改正を反映していないケースだ。法改正では、5月4日が「みどりの日」として祝日になり、振替休日に関するルールも変わった。 5月4日が祝日となったことの影響範囲は広くない。改正前も「祝日と祝日の間の日は休日にする」という条件に該当するために休日だったからだ。が、休日と祝日を区別しているシステムでのみ、注意が必要だ。 影響が
“馬鹿の一つ覚え”という言葉は、三菱東京UFJ銀行の情報システム統合に関する新聞やテレビの報道にふさわしい。同行が3年前の2005年2月に、旧東京三菱銀行のシステムに一本化することを決めて以降、マスメディアは開発を進める同行の足を引っ張る報道を繰り返している。この5月からいよいよシステム一本化作業を始める同行にとって、最大のリスクはマスメディアの報道姿勢と言っても過言ではない。 システム一本化を巡るマスメディアの論調は、「統合作業に不安が残り失敗して大混乱が起きるかもしれない、その場合経営トップは責任を取るべき」「仮に成功したとしても、総額3300億円というシステム投資は多すぎる」というものだ。そして、統合作業を難しくし投資増を招いた原因として「旧UFJ銀行のシステムを残さなかった」ことを挙げる。UFJ銀のシステムではなく東京三菱銀のそれを選んだ前後に指摘するならまだしも、3年も経ち一本化
落ちないシステムなどない----。ITプロフェッショナルにとっては当たり前だ。冗長化していても「RAIDのコントローラそのものが故障してデータ復旧に2日徹夜した」などと目も当てられない話も聞こえてくる。要件のあやふやさやテスト不足によるバグも無くなりはしない。だが,ITプロフェッショナルはこの本音を“タブー”としてひた隠しにしている。 あるユーザー企業で基幹システムを担当する情報システム部長は口にする。「利用部門は100%の稼働率を前提にしている。だが現実としてコストも限られている。100%の稼働率を保証するのは無理で,落ちないシステムなどない」。部長は続ける。「稼働率では利用部門と話せない。落ちるのは確率の問題で,例えば『今後3年の間のどこかで5時間ダウンするかもしれませんし,しないかもしれません』と利用部門に説明したところで『困る。どうにかしてくれ』の一言が返ってくるだけ。我々は100
「中国は炭素繊維を造りたくて造りたくてしょうがないんですね。炭素繊維は航空・宇宙分野や軍事面でも重要な素材ですから。もう20年~30年は開発を続けているんですが,小規模なパイロットプラントではできても,何十トンという量産規模ではいまだにできていないんです」。 日経ものづくり4月号の特集「炭素繊維を使いませんか。」の取材で,ある炭素繊維メーカーの事業責任者はこう語った。この特集で明らかにしているように,炭素繊維は究極的な軽量化材料であるにもかかわらず,今まではコスト面で折り合わずになかなか用途が広がらなかった。これがこのところの環境問題や資源問題の深刻化で,費用対効果が急上昇してきたのである。この期待の星である炭素繊維で,日本メーカーはダントツのシェアを誇っている。 決して他国の企業が炭素繊維の製造に興味がなかったわけではない。1970年代から80年代にかけて,欧米メーカーが続々と参入してき
キヤノンは2007年12月4日、1995年から2006年にかけて出荷したレーザープリンターや複合機に不具合があることを発表した。回路が断線して使用できなくなったり、異臭や発煙が生じる可能性がある。キヤノンから部品の供給を受けていた日本ヒューレット・パッカードも同日、1995年から1999年にかけて出荷したレーザープリンターに同様の不具合があることを明らかにした。両社ともフリーダイヤルで問い合わせを受け付けると共に、必要に応じて事故発生防止措置を行う。 不具合の症状は両社とも同じ。プリンターなどの電源コネクターを頻繁に抜き差ししている、あるいは電源コネクターを長期間にわたって壁などに押しつけている場合、電源コネクターの差し込み口と基盤を固定するはんだ付け部に亀裂が生じる可能性があるという。その結果、回路が断線して印刷できなくなったり、断線の状況によっては、製品から異臭や発煙が発生することがあ
間違いや漏れ、重複といったデータの品質劣化は、システム、ひいては企業経営に大きな影響を与える。データの品質劣化はどのような問題を引き起こしており、企業はどう対処しているのか。データを最大限に活用するためにはどういった取り組みが求められるのか。システムの価値を決めるデータのあり方に迫る。 第1回 データ品質は必ず劣化する 第2回 データ品質が劣化する3つの状況 第3回 包括的な取り組みだけが品質劣化を阻む 第4回 設計,入力,運用で闘う:入り口の整備で品質高める--JAL 第5回 設計,入力,運用で闘う:組織的な品質の管理を徹底--キヤノン 第6回 設計,入力,運用で闘う:世界標準とローカルを使い分ける--P&G 第7回 設計,入力,運用で闘う:DOAで統一モデルを作成--キリン・グループ 第8回 設計,入力,運用で闘う:600万件のデータを統合IDで名寄せ--ノーリツ 第9回 目指すは「デ
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