【モスクワ大前仁】ロシアがウクライナ向け天然ガスの供給停止に踏み切ったことを受け、同国経由でロシア産ガスを輸入しているポーランドなど欧州3カ国で2日、ガス供給量の低下が確認された欧州連合(EU)は、供給量低下の影響が広がった06年の再現を懸念しており、ロシア、ウクライナ両国に早期解決を呼びかけた。 AFP通信などによると、ロシア産ガスの供給量がルーマニアで30~40%、ハンガリーで約25%、ポーランドで6%減少した。 ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムは当初、「欧州へのガス供給を保障する」(ミレル社長)としていたが、欧州市場での供給低下を受け、同社のメドベージェフ副社長は「ウクライナがガスを抜き取っている」と批判した。同社はベラルーシなどウクライナを迂回(うかい)するパイプラインによる供給量を増やして対処した。 EUは域内のガス需要の2割をウクライナ経由のロシア産に依存する。今月EU議長国