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発信箱:誰のための地デジ 潟永秀一郎(報道部) - 毎日jp(毎日新聞)
家に初めてカラーテレビが来た日のことを、今も覚えている。届けた電器屋さんまで誇らしげに梱包(こん... 家に初めてカラーテレビが来た日のことを、今も覚えている。届けた電器屋さんまで誇らしげに梱包(こんぽう)を解き、受像すると声が上がった。天板には飾り布が掛けられ、正月には鏡餅を供えた。1967年、車(カー)、クーラー、カラーテレビがあこがれの「3C時代」だった。 テレビ放送には三つの転換点がある、と言われる。一つ目は放送開始、二つ目がカラー化、そして三つ目が現在進むデジタル化だ。ただ、前の2回と今回には大きな違いがある。選択肢の有無と、歓迎の度合いだ。 テレビ放送が始まってもラジオを聴くことはでき、カラー放送になっても白黒テレビで受像できた。収入や好みで選べたから批判は少なく、買える身の丈になることを素直に喜べた。が、今回は11年7月24日でアナログ放送は終わり、対応するテレビやチューナーなどを用意しなければテレビは見られなくなる。国策による強制だ。後は「見ない」という選択肢しかない。 私た
2009/01/04 リンク