2011年にKDDIから「au Wi-Fi SPOT」向けの無線LAN機器を受注し、1年間でおよそ10万スポットものエリアを広げた。これを契機に、日本市場に本格的に参入することを決め、日本のオフィスを立ち上げた。会社設立から7年が経過してようやくだ。 これまで私は、日本市場に投資することに二の足を踏んでいた。日本では既に米シスコや米アルバネットワークスがエンタープライズの分野で存在感を見せていたからだ。しかしモバイルインターネットによって、状況はがらりと変わった。通信事業者向けの市場が広がり、新たなプレーヤーに対する門戸が開かれた。 通信事業者にとって、無線LANの重要性が増しているように見える。 無線LANの市場の変遷について、私はこのように考えている。まず1990年代に「ホームWi-Fi」の分野から無線LANはスタートした。ここではバッファローのような企業が市場をけん引していた。それか