作家の室井佑月氏は、自身のホステス経験を踏まえて、メディアの扱う情報の出し方についてこういう。 * * * ホステスをしているときに、言いたくないことは言わない、そのかわり言ってもいい事実は、聞かれてなくてもしゃべりまくる、という技術を学んだ。 これがどういう効果を生むかというと、秘密がない開けっぴろげな人に見えるようだ。 ほんとうのところは、どうでもいいことを過剰に話しているだけなのにね。ま、言いたくないことは言わないだけで、嘘は言っていないわな。 あたしがなぜこんな話をするかというと、このところの報道にもこれに似た感じをうけるからだ。 ここんとこ、テレビをつけると「川崎の少年リンチ殺人」と「家具屋の喧嘩」のことばかり。 川崎の少年リンチ殺人についていえば、同世代の子のいる母親として、どうしてこんな悲惨な事件が起こったか知りたくもあった。 しかし、1週間以上、連続して、電波を流し伝え