今回は Linux TC (Traffic Control) に実装されている netem (Network Emulator) という qdisc (Queueing Discipline) を使って、劣悪なネットワーク環境を再現する方法について書いてみる。 Linux TC は、文字通り Linux のトラフィックを制御するための機能で、qdisc という形で様々な制御のやり方が実装されている。 その中でも netem という qdisc には、意図的にフレームの送出にディレイを入れたりドロップするといった機能が備わっている。 これを使うと、実際に環境を用意してテストするのがなかなか難しいようなネットワークの状況を再現できる。 使った環境は次のとおり。 $ cat /etc/lsb-release DISTRIB_ID=Ubuntu DISTRIB_RELEASE=22.04 DIST