武雄市図書館について話す井上一夫さん(左)=鹿児島県指宿市 図書館で働く人やボランティアらでつくる図書館問題研究会の第60回全国大会が16〜18日、鹿児島県指宿市で開かれた。全国的に進む図書館の民営化の問題点を考える分科会では、「TSUTAYA(ツタヤ)」図書館として有名になった佐賀県の武雄市図書館を中心に議論が進んだ。館内に書店やレンタルのスペースがあり、スターバックスも入って武雄の図書館はおしゃれな空間に変わったが、こぼれ落ちてしまったものはないか、意見が交わされた。 報告者の一人、「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」の井上一夫さんは、子ども用や職員用も含め4カ所あったトイレが1カ所になったこと、子どものための空間がはしに追いやられ、読み聞かせなどに集中しやすくするための仕切りもなくなってしまったことなどを指摘。雑誌コーナーが販売のみになったため、「売りもんは読まれん」と