去年に続き、ノーベル生理・医学賞の解説をしようと思います。 去年は9分かかったので、今年は8分で! 今回の受賞理由は。 "for the discovery that mature cells can be reprogrammed to become pluripotent" 「分化した細胞も多能性細胞にリプログラミングできることの発見」 受賞者は、カエルの体細胞クローンの作製に成功したジョン・ガードン博士、そしてiPS細胞の作製に成功した山中伸弥先生です! 分化した細胞というのは、皮膚やら心臓やら神経やら、なんらかの機能をもっている細胞のことです。これらはもとを辿れば受精卵からできていて、最初の受精卵の分裂後に「幹細胞」という、なんにでもなれる細胞の集団が誕生します。この幹細胞から、皮膚やら心臓やら神経やらができていきます。 ところが「受精卵→幹細胞→分化した細胞」というのは一方向