製造業、国内回帰相次ぐ 円安で輸出強化の動きも 2022年10月21日16時58分 【図解】製造業の国内生産を巡る動き 製造業の間で生産の「国内回帰」が相次いでいる。新型コロナウイルスや米中貿易摩擦などで混乱したサプライチェーン(供給網)見直しの一環だが、急速な円安を踏まえ、輸出競争力の強化をにらんだ動きも出てきた。海外移転を進めてきた製造業にとって、歴史的な円安は大きな転機となる可能性もある。 企業・家計、痛み一段と 「追い風」百貨店も懸念―歴史的円安で 生活用品メーカーのアイリスオーヤマ(仙台市)は9月以降、衣装ケースなど約50種類のプラスチック製品の生産を中国から国内の複数工場に移し始めた。原油高で日本への輸送費用が膨らんでおり、「国内生産への切り替えでコストを平均2割削減できる」(同社)という。 アパレル大手のワールドは、岡山県の工場などで生産能力を増強し、百貨店向け製品の国内生産