ボルトカッターを抱え、取り外した「愛の南京錠」のたばをかざす米グランドキャニオン国立公園のレンジャー=アリゾナ州、D. Pawlak/National Park Service via The New York Times ©The New York Times
![「愛の南京錠」野生動物の脅威に グランドキャニオンでも被害の可能性 担当者が警鐘:朝日新聞GLOBE+](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6aa85380c278ecbeaa39db684da5650eeed465d1/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fp.potaufeu.asahi.com%2F4816-p%2Fpicture%2F27954342%2Fecd28b2cf7298c24a6f96b70c513eded.png)
6月5日に開催されたデンマーク総選挙。中道右派から中道左派へと政権交代となり、社会民主党のフレデリクセン党首はデンマーク最年少、そして2人目の女性首相となる。 ノルウェー、フィンランド、スウェーデンの総選挙を取材してきた私は、デンマークの選挙活動が北欧他国とはちょっと違うことに気が付いた。 まず、首都コペンハーゲンに着くと、目につくのは大量の選挙ポスター。 バスの窓から見える光景。同じポスターを何枚も同じ場所に貼ることに効果があるのか意味不明 Photo: Asaki Abumi 選挙ポスターはどこの国にもあるが、デンマークのポスターの数はその倍はあることは明らか。「どこにでも貼りたい放題」という印象だった。 同じ人のポスターが同じ場所に並んで貼られているのも当たり前。場所取り合戦が激しいのは容易に想像がつく。 サイズや形も自由Photo: Asaki Abumi 北欧の他国では、大通りや
カナダで最初に「安楽死」への注目が集まったのは、1990年代だ。全身の筋肉が動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症」(ALS)を患ったスー・ロドリゲスさんが、医師の力を借りて自らの命を終わらせたいと願った。 だが、カナダの刑法が自殺幇助を禁じていたため、ロドリゲスさんはこの規定が憲法に違反するとして訴えを起こした。 1992年、ロドリゲスさんはカナダ国会に向けたビデオメッセージで「自分の死を承諾できないのであれば、誰がこの体を支配しているのか? 誰が私の命を所有しているのか?」と問いかけた。広く支持を集めたが、最高裁は1993年、彼女の訴えを退けた。自殺幇助を禁じる規定について、判事9人のうち5人が「合憲」、4人が「違憲」の立場だった。 ロドリゲスさんは94年、医師の助けを受けて亡くなった。医師が誰であったかは、今も明らかにされていない。 約20年後、難病患者が「死ぬ権利」を求める訴訟が再び
出雲氏は東京大1年のころ、バングラデシュのグラミン銀行でインターンを経験。バングラデシュの子どもたちが栄養失調に苦しんでいることや、同銀行の創設者ムハマド・ユヌス氏の影響でソーシャルビジネスに目覚め、ユーグレナを起業した。 ユーグレナという社名は、ミドリムシの学名だ。ミドリムシは栄養素が豊富なことで知られているが、大量に培養することが難しかったところ、出雲氏らは世界で初めて大量培養に成功。これを使った食品などを製造、販売するほか、バングラデシュの子どもたちにもミドリムシを活用して作った栄養価の高いクッキーを無償提供している。 出雲氏は7月6日、スタートアップの世界的なコンテスト「スタートアップワールドカップ2023」京都予選(京都大で開催)にゲストとして招かれ、イノベージョン研究の専門家、米倉誠一郎・一橋大名誉教授と対談した。 テーマは「SDGsの分野で日本が世界をリードするためにするべき
観光客でにぎわう東京・浅草の仲見世商店街=2023年4月29日午後0時54分、東京都台東区、伊藤進之介撮影 コロナは法律上は「インフルエンザと同じ」 職場や旅行で変化 新型コロナウィルスは発生当初の2020年2月、「指定感染症」に指定されたが、2021年2月に「新型インフルエンザ等感染症」に変更され、さらに今回は5類となった。 「法律上はインフルエンザと同じ扱いになった、ということです。例えば、感染した場合に隔離されることはなくなりました。緊急事態宣言など社会全体への活動抑制が行われることもありません。職場などでも感染した場合にどうするかは、それぞれの事業所ごとの判断になります」 ほかにも、濃厚接触者への外出自粛の要請がなくなった。ただし厚労省は感染者には「発症翌日から5日間」の外出自粛を推奨し、10日間はマスクを着用するなど周囲への感染予防を心がけるよう求めている。 「ただし、学校保健安
経営者のリーダーシップについて持論を語る筆者の桃野泰徳さん 新聞の存在感が、すごい勢いで世の中から失われている。 5,400万部を記録した1997年の総発行部数は2022年に3,000万部にまで落ち込み、44%もの減少になったほどだ。 当然、主要各社の売上も大幅に落ち込んでおり、今なお底が見えない。 その理由について、メディアはどこも判で押したようにこんな分析をしている。 「インターネットやスマホの普及で、新聞が読まれなくなったからだ」と。 紙媒体としての新聞については、確かにその通りだろう。 しかし断言できるが、新聞各社の売上が減少し続けているのは決して、インターネットやスマホが普及したからではない。 単に経営陣が世間の感覚からずれていて、今もなお間違っているからである。 なぜそんなことを、断言できるのか。 “常に新しい老舗企業” 話は変わるが、グンゼという社名を聞いてどのようなイメージ
4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴り、給食当番が準備を始めた。東京都八王子市立浅川小学校のこの日の献立は「ごはん、生揚げのみそ炒め、なめこのみそ汁、茎わかめのごま風味」。いつもの牛乳の代わりにはリンゴジュースで、約605キロカロリー。今年度から始まった2カ月に1回のペースである「エブリワン・ヴィーガン給食」は公立校で初の定期的な取り組みだ。 ■朝イチで昆布だしをとる ヴィーガン給食をよそう給食当番の児童たち 学校では児童のアレルギーの状況を把握し、食品アレルギーのある子どもたちにはアレルゲンを取り除いた「除去食」の給食を日々出している。これまで、月に1回の「エブリワン給食」の日は、幅広いアレルゲンに対応した食事を出し、なるべくみんなが同じものを食べられるように取り組んできた。さらに食の多様性と環境について考えるきっかけにしたいと、以前からあった取り組みを「エブリワン・ヴィーガン給食」に発
風力発電世界最大手オーステッドなどが英国沖で手がける洋上風力発電基地「ガンフリート・サンズ」。50基の風車が回っていた=2021年5月13日、金成隆一撮影 「世界の3分の2の国・地域で再エネが最も安い電力です」。ブルームバーグNEFの日本・韓国市場分析部門長、黒崎美穂さんはそう説明する。 ブルームバーグNEFの集計によると、この10年で太陽光の発電コストは8割超、風力は約6割下がったという。その結果、英国や米国、ブラジルなどでは風力発電が最も安く、中国やインド、オーストラリアなどでは太陽光が最安となった。一方、日本や韓国などでは石炭火力が最安だ。日本で石炭火力より再エネが安くなるのは2025年以降だという。 ブルームバーグNEF日本韓国市場分析部門長の黒崎美穂さん=本人提供 なぜ日本では再エネが高いのか。黒崎さんは「固定価格買い取り制度(FIT)など政策に主な原因がある」と指摘する。FIT
最近、この2人をテレビで見ないことはない。テレビ15本、ラジオ3本のレギュラー番組を抱え、「好きな芸人ランキング」ではトップに輝く。 いまでこそMCをこなし、「冠番組」をもつ彼らだが、2007年の「M―1グランプリ」で優勝するまでは、そんな自分たちを想像すらできない日々を送っていた。「ぶあつい壁が立ちはだかっていた」。約10年間にわたった下積み生活を、伊達みきお(46)は振り返る。 仙台商業高校のラグビー部で出会った2人。高校を卒業して介護関係の会社に5年ほど勤めた伊達を、富澤たけし(46)が誘い、1998年にコンビを組んだ。反対する家族に「3年やらせてくれ」と告げて上京した。 6畳一間のアパートで寝食を共にしながら、昼はアルバイト、夜はネタ合わせの日々。「布団に寝て天井を見ながら練習するんですけど、漫才の立ち位置そのままなんです」と笑う。月1回ほどあったライブでは大きな笑いをとっているの
貧乏が恥ずかしかった ――福岡のお生まれですね。どんな子どもでしたか。 気が強かったですね(笑)。とっくみあいのケンカもしましたよ。勉強は全然しなかったけど、試験の要領だけはよかった。 家は土建屋なんですが、貧乏でしたね。周りもそんな感じだったから、中学まではあまり気にならなかった。ところが地元の進学高に入学して、家のことは一切言えなくなりました。お金がなくてパン1つしか買えなくても「ダイエット」なんてウソついて。裕福な家庭の子どもたちには、貧乏のイメージがわかないわけですよ。彼らの幸せな世界を、こんな暗い話題で壊しちゃいけない、と感じていた。 ――それは、自分を保つため? そうだったと思いますね。恥ずかしかった。なんでこんなに貧乏なんだろう、なんでこんなところに生まれちゃったんだろうって。親がバカだからだと思っていましたよね、ずっと。上の学校に行きたいとか、お金があれば、ああいうこともで
■「元・最底辺校」で起きるドタバタ ――一気に読みました。英国社会の荒廃を無料託児所などの光景から浮き彫りにしたルポや、政府の緊縮財政の愚を指弾する時評とは、ずいぶん雰囲気が違う気がします。 そうかもしれません。英国で周囲にいる人々や出会った人々を観察して書くのでなく、いままさに私自身の現場である子育ての日々を、初めて書いたノンフィクションなんです。 ロンドンの南、ブライトンという海辺の町で息子が通う公立中は、貧しい白人の子どもが多く、少し前まで学力的に最底辺校と呼ばれていたところです。それが音楽とか演劇とか、生徒がやりたいことをのびのびやらせるユニークな改革を重ね、生徒たちの素行も改善され、学力も上がってきた。 とはいえ、トラブルは日常茶飯事。移民問題や貧困問題が背景にあります。そこで起きる出来事をちりばめながら、思春期の息子と私たち夫婦のホームドラマの要素も入っているので、マイルドな印
窮屈になった日本。気になるのは「女性問題」 ――平成のほぼ30年、離れていた日本は、いまブレイディさんの目にどう映りますか。 一言でいうと、窮屈になった。帰国するたび、そう感じますね。 様々な現場で若い人たちを取材したことがあるのですが(『THIS IS JAPAN』太田出版)、仕事でも人間関係でも、生きづらさを自分のせいにする。自己責任論というやつですね。 どうにかなるという楽天的なところも感じられない。私も若いころ、めちゃくちゃ貧乏だったけど、もう少し楽天的でした。今の、この時代を覆う空気なんでしょうね、きっと。 それから気になるのは、女性問題。英国にいると、特に去年くらいから、女子学生を不利にする医学部入試とか、相撲の土俵に女性が上がれないとか、女性が虐げられた国・日本、というニュースばかり目に入ります。海外メディアにとっては、いかにも日本っぽいという話題で、飛びついている面もあるで
■ベルトコンベヤーを機能させるための「みんな仲良く」 「学級」は公教育制度が始まった約150年前、富国強兵や殖産興業のために、大量の子どもたちに大量の知識・技能を一気に学ばせる必要からつくられたものです。「みんなに同じことを、同じペースで、同じようなやり方で、できあいの問いと答えを一斉に勉強させる」。この大量生産型・ベルトコンベヤー式の教育が、近代化・産業化の過程で日本に限らず、ほぼすべての近代国家で採用されたのは、「最も効率がいいから」にほかなりません。特に日本では、このベルトコンベヤー式が発展する過程で、まとまりやすさを追求するなかで「みんな仲良く」「家族のようになろう」と感情共同体のようになっていったのです。 ベルトコンベヤー式なのですから、教室の中に多様な子どもたちが入り交じっていたら、当然うまく機能しなくなってしまいます。だからこそ、子どもたちは生存本能として、人と違うことをする
フィンセント・ファン・ゴッホの名作「ひまわり」。花瓶に生けられた静物画の作品群で、ロンドンとアムステルダムの美術館が持つ2点はとくによく似ている。 なぜなのか。後にできた作品は、模写なのか。それとも、互いに独立しているのか。あるいはその中間なのか――3年にわたるハイテク調査で探った答えが、このほど出た。「模写ではない」というものだった。 ゴッホ(訳注=1853~90年、オランダ・北ブラバント州生まれ)は1888年の夏に、友人のポール・ゴーギャン(訳注=1848~1903年、パリ生まれ)を滞在先の南仏アルルに招いた。一緒に暮らしながら、芸術活動に没頭できる場をつくるつもりだった。 秋になってゴーギャンが到着すると、案内された自室はゴッホの絵で飾られていた。その中の1枚には、黄色い背景に花瓶にさしたひまわりが描かれていた。 しかし、2人の共同生活は、2カ月で破綻(はたん)した。大げんかをしたあ
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