パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスに拉致された人々の親族が、イスラエル政府に対し、ハマスとの戦闘より人質の解放を優先するよう求めている。ハマスは一部の人質の解放と引き換えに一時停戦を求めているが、ハマスの「壊滅」を目指すイスラエルは停戦に消極的だ。親族らは「政府は優先順位を間違えている」と懸念を隠さない。 イスラエル中部テルアビブのイスラエル軍本部前。17日、ガザ地区との境界に近い南部クファルアザに住む農家、アビハイ・プロデツキさん(42)が支持者らとともに人質解放を訴えるデモを続けていた。「政府は人質を救うため、できることを全てやってほしい」 ハマスの戦闘員が村を襲った7日、プロデツキさんは所用で自宅を離れていた。自宅には妻のハガールさんと4~10歳の子供3人がいた。同日午前11時、「彼ら(戦闘員)が自宅に入ってきた」とハガールさんからメッセージが届いた後、家族とは一切連絡が取