1時間からでも気軽に参加してほしい。そんな思いを込めて名付けたグループ「いちあわあ」で、地域の大人と子どもが楽しく交流できる場づくりを進めている。目指すのは、机に向かう勉強だけでは得られない「まなび」を提供することだ。 グループの会長を務める横田優美子さん(43)=滋賀県大津市=は12年前、長男の誕生を機に京都市から移住した。夫婦共働きで子育てに励む日々。子どもと接する時間がどうしても少なくなってしまうことが気がかりだった。 周囲をみても、両親が昼間にいない家庭は珍しくない。だが、ふと思った。子どもたちが生きていく上で必要な知識や知恵を得られる時間は、昔に比べて減っているのではないか。保護者とともに地域の大人が子どもを見守り、はぐくめる場が重要ではないかと考えたことが、活動の原点になった。 「いちあわあ」が重視するのは、子どもたちの試行錯誤の過程だ。スタッフの大人は見守り、サポート役に徹す