【ソウル=黒田勝弘】1987年の大韓航空(KAL)機爆破事件の金賢姫・元工作員は22日、産経新聞のインタビューに応じ、北朝鮮の金正日総書記死亡について、「KAL機事件の張本人が事件を認めず謝罪もしないまま亡くなったのは残念だが、国民にとっては祝福だ」とするとともに「金正恩・新体制のスタートは日本人拉致問題の進展のチャンスになるかもしれない」と語った。 金元工作員の外出には常時、警察官2人が警護に付くが、金総書記死亡を機に韓国治安当局は非常態勢に入っているため、この日は警護員5人が同行した。 金元工作員は金総書記死亡の報に接し、「いずれとは思っていたが早かったので驚いた」といい、「KAL機爆破テロは金正日の指令だった。あの事件で私の運命は変わった。彼がその犯行を認めないまま、謝罪もせず亡くなったのは実に残念と思った」と語った。 そして、94年の金日成主席死亡時と比べ、「あの時は北の人民