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書評に関するdorotekiのブックマーク (30)

  • 東欧文学がアツい!【読書狂時代 第2回】 - 読書狂時代

    年末に偶然出会ったパヴィチの『ハザール事典』を読んでから、中東欧文学にどっぷりとハマっています。『ハザール事典』のように独創的で、想像力に溢れ、スリリングなほどのアカデミックな刺激に満ちた作品が生まれたのは、『七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家』と形容されたユーゴスラビアの多元的な文化によるところも大きいのかな、なんて分かったようなことを思ってから、っていうか、すごくないこのトラブルの匂いしかしないミックス具合!? 突然勝手に国が分割されたり、地図上から消されたり、ナチズムによるホロコーストが起こったと思えば共産主義者が戦車に乗ってやって来たり、果てには民族浄化まで起こったり……と、中東欧といえばやはりその悲惨な歴史が頭に浮かび、そんな国々に生まれた作家が書く小説はひたすら単調で陰で救いがない地味な作品が多そう、という勝手なイメージを抱い

    東欧文学がアツい!【読書狂時代 第2回】 - 読書狂時代
  • 【今週はこれを読め! SF編】圧倒的「他者」としてのソラリス、愛と畏怖を生む「他人」としてのハリー - 牧眞司|WEB本の雑誌

    大傑作。SFで一冊だけ「不朽の名作」をあげろと言われれば、迷いなく書を選ぶ。偏愛基準ならもっと大切なSFはいくらでもあるし、レムの作品系列のなかでも個人的思い入れの点では『天の声』のほうが上位にくるが、SFをひとつの文化運動体として捉え、それがただ一冊の精華を生みだすためにあったとすれば、その一冊とは『ソラリス』だと思う。ちょっと極端な前提だが、それほどの作品だ。 この文庫版に付された訳者解説「愛を超えて」で、沼野充義氏はこの作品についてレムが書いたエッセイを紹介する。そのなかの一節にこうある。 〔私が重要だと考えていたのは、ある具体的な文明を描いてみせるというより、むしろ「未知なるもの」をある種の物質的な現象として示すということだったのである〕。 「未知なるもの」を扱うのはSFの専売特許ではないが、それを「物質的な現象として示す」のはSFの固有性だろう。この作品でレムは「未知なるもの

    【今週はこれを読め! SF編】圧倒的「他者」としてのソラリス、愛と畏怖を生む「他人」としてのハリー - 牧眞司|WEB本の雑誌
  • 今週の本棚:斎藤環・評 『重力の虹 上・下』=トマス・ピンチョン著 - 毎日新聞

  • 漱石が生きた「明治の精神」 大江健三郎さんに聞く:朝日新聞デジタル

    100年前の4月20日、朝日新聞紙上で夏目漱石の「こころ」の連載が始まりました。漱石が模索した小説の文体の構築や、考え続けた近代の問題は、現代の日人にどう響くのでしょうか。ノーベル賞作家の大江健三郎さんが、「時代の精神」という言葉を軸に語ってくれました。 「こころ」を読んだのは高校2年生の時。友人のことを考えていたので、感銘を受けました。次はもう40歳でしたが、先生の遺書の言葉「記憶して下さい。私はこんな風にして生きて来たのです」を引用してエッセーを書きました。 「こころ」は知識人の語りかけの形で、新しい文体を作っています。特別なルビに注意して音読すると東京弁のリズムがあり、生き生きした効果もあげている。時代を感じさせる風格はありますが、今現在の手紙として読めます。 最後の事件を物語った後、さらにスピードと強さを保って、十分に書き終え得るのが作家の実力です。それを「明暗」とともに、よく表

    漱石が生きた「明治の精神」 大江健三郎さんに聞く:朝日新聞デジタル
  • 小川雅魚「潮の騒ぐを聴け」書評 地方色豊かな随筆の傑作|好書好日

    潮の騒ぐを聴け Fishes,Vegetables & Funny Fellows 著者:小川 雅魚 出版社:風媒社 ジャンル:エッセイ・自伝・ノンフィクション 潮の騒ぐを聴け [著]小川雅魚 著者に会ってみたい。これは読後感で最大のほめ言葉だろう。読み終わって、著者が身近な人に思える。酒を酌みながら、お話をしたい。もっともっと、いろんなことを聞きたい。著者の顔を見てみたい。 こんな気持ちになったのは、久しぶりである。久しぶりに面白いを読んだ。エッセイ集の、傑作である。書名もいい。潮騒(しおさい)を聴けでなく、潮の騒ぐ、である。もっともなぜいいのか。理由を問われると答えられぬ。ひいき目というやつだろう。 著者の名は名だろうか。「まさな」と読むようだが、むずかしい。漢字は異なるが、まさなは正しくないことで、まさなごとは、戯れごと、冗談ごとをいう。書の三分の一は、文の注釈ページである。

    小川雅魚「潮の騒ぐを聴け」書評 地方色豊かな随筆の傑作|好書好日
  • 『自選 谷川俊太郎詩集』谷川俊太郎(岩波文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 「現代詩と匂い」 現代詩の書き手として、谷川俊太郎はおそらくもっとも有名な人だ。ほとんど詩など置いてないような町の屋さんでも、谷川詩集だけは何冊も置いてある。ふだんは滅多に詩など載らない新聞でも、谷川の詩だけはでかでかとスペースをとって掲載されている。国語の教科書でも定番。小学校、中学校、高校と何度となくその作品と出会う。 これだけ有名なのだから、きっと谷川俊太郎は詩そのものなのだ、と思いたくなるところだ。彼こそ、ザ・口語自由詩。日語の「詩」を象徴する存在なのではないか、と。ピラミッドの頂点にいる人なのではないか、と。しかし、それは大きな間違いだ。彼はほかのどの詩人とも似ていないし、そういうピラミッドとか、象徴とかいうくくり方とも無縁である。 現代詩にとっては谷川俊太郎はむしろ困った存在かもしれない。他の詩人についてあれこれ説明しても、谷川についてだけはう

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  • 『言語都市』 (チャイナ・ミエヴィル 著/内田昌之 訳) | 今週の必読 - 週刊文春WEB

    1972年イングランド生まれ。2009年『都市と都市』でヒューゴー賞を含む主要SF賞を独占。2011年に刊行された書でもローカス賞を受賞し、英国のみならず現代SFを代表する作家として世界的に注目される。 早川書房 2100円(税込) 英国SF界の最前線に立つチャイナ・ミエヴィルの傑作である。ここで、SFのSはサイエンスを指し、ソーシャルも指す。このふたつの融合においてミエヴィルと肩を並べる書き手は今のところ存在しない。 書の舞台は、奇妙な言葉をあやつる先住種族の住む辺境の惑星。相手の言葉はわかるのだが、その言葉を話すためには「大使」と呼ばれる特別に育成された人間が必要である。そしてまたこの先住種族の言葉はなんと、嘘をつくという機能を持たない。 異種族同士の共同体と、非対称にしか交渉のできない先住民。その状況に、かつての帝国としての国民に加え、英語を話さない新たな移民たちを迎えつつある英

  • コラム別に読む : アフリカ文学は闘う 福島富士男さんが選ぶ本 - 福島富士男(首都大学東京教授・アフリカ文学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■苛酷な歴史に立ち向かう 今年3月にナイジェリアのチヌア・アチェベが82歳で亡くなった。『崩れゆく絆』(古川博巳訳、門土社、品切れ)の原著は1958年の出版。現代アフリカ文学の始まりを告げる画期的な小説である。英語圏では中高生の必読書に指定されている。ぜひ主人公オコンクオの物語を読んでもらいたい。 アフリカは苛酷(かこく)な歴史を生きてきた。奴隷貿易、植民地支配、内戦、飢餓、政治的混乱。アフリカ文学が立ち向かわなければならない課題となった。 最初期のものにオラウダ・イクイアーノ『アフリカ人、イクイアーノの生涯の興味深い物語』(久野陽一訳、研究社、3570円)がある。1756年ごろ、西アフリカの村で11歳の少年が奴隷狩りに遭う。ある商船の船長に買い取られた彼は北米の入植地や西インド諸島を行き来する交易に従事する。やがて自由の身となり、イギリスに渡った彼は自身の体験と見聞を綴(つづ)った書を

    コラム別に読む : アフリカ文学は闘う 福島富士男さんが選ぶ本 - 福島富士男(首都大学東京教授・アフリカ文学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • カーネマン「ファスト&スロー」と伊藤計劃「ハーモニー」が出会ったら - 万来堂日記3rd(仮)

    ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー」はごく控えめに言って、ドーキンスの「利己的な遺伝子」だとかジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」と同じくらいか、それ以上に広く読まれるべき大変重要な一般向け科学書ですが、まあ、それはそれとして。 伊藤計劃「ハーモニー」が好きな奴は全員「ファスト&スロー」読んでおけ、というのがエントリの結論です。 簡単に内容をまとめますと、「ファスト&スロー」は、人間の判断と言うものが如何にいい加減で非合理的で根拠がなくてそのくせ自信満々であるかを、これでもかこれでもか、えい、これでもか! と論じた上で、それは人間に備わった特性であるから逃れることなど不可能でお前は絶望に苛まれながら滅んでいくのだ、というのを、「ノーベル経済学賞受賞」という肩書を利用してビジネス書のふりしてみんなに読ませてしまおうという、大変に悪の秘密結社的な企みであります。 人間は非合理的なの

    カーネマン「ファスト&スロー」と伊藤計劃「ハーモニー」が出会ったら - 万来堂日記3rd(仮)
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  • http://book.asahi.com/ebook/master/2014010900003.html

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    doroteki
    doroteki 2014/01/10
    "ジャック・デリダは、「マルクスを読まないこと、読みなおさないこと」は、それだけで「つねに過失」となる、とまで断言している。"
  • ディレーニ『ダールグレン』:長いだけが取り柄のナルシスティックな本。誰も読まないことで得をしている。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ダールグレン(1) (未来の文学) 作者:サミュエル・R・ディレイニー国書刊行会Amazonダールグレン(2) (未来の文学) 作者:サミュエル・R・ディレイニー国書刊行会Amazon 長ったらしくてみんな読んでないから、問題作とか話題作とか野心的なナントカとか言うだけで逃げるけれど、著者がいろいろ試してみたくて、こっちでは引っ越しリアリズム追求したり、あっちではコミューン生活記録を使い回ししたり、向こうではエロ追求してみたりしてあれこれ詰め込んで収拾がつかなくなった話。出た当初は長いのが売りで、SFスキャナーでは「背表紙に表紙の縮小版が入る!」なんてことが話題になったが、今ではそのくらいでだれも驚かない。 ディレーニの長編作品の多くは、かなり露骨に自分自身を主人公に据える。だから小説としての技巧や設定、ストーリー展開のおもしろさの一方で、ディレーニが己のナルシズムをどこまで抑えられるかが

    ディレーニ『ダールグレン』:長いだけが取り柄のナルシスティックな本。誰も読まないことで得をしている。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 2013年、問答無用でおもしろい本ベスト10 - エキサイトニュース

    下北沢の書店B&Bで「屋で年越し前夜!」というイベントに出た。 杉江松恋×米光一成×瀧井朝世×木村綾子が、2013年の最高におもしろいを紹介するというイベントだ。 米光一成が選んだ「2013年、問答無用でおもしろいベスト10」を紹介しよう。 ■ローラン・ビネ『HHhH』(東京創元社) まずは海外文学。 ナチにおけるユダヤ人大量虐殺の首謀者であり責任者であったハイドリヒを暗殺する計画を描いた歴史小説。 でありながら、作者が随所に出てきて、歴史を描くことについて煩悶する。 資料や、映画や、文献を、チェックし、このはここがダメだ、ここが良いと論ずる。「オタクか、おまえは!」的な執拗さで、歴史を描く規律を自分に課すのだ。 恋人や友人に草稿を読んでもらった反応を挿入し、自分が書いたものを反省し書き直していく。 映画のメイキングを観ているような、それの歴史小説版とでもいうか。 だが、ただの裏舞

    2013年、問答無用でおもしろい本ベスト10 - エキサイトニュース
  • 生き過ぎたりや廿三/豊国祭礼図を読む(黒田日出男) - 見もの・読みもの日記

    ○黒田日出男『豊国祭礼図を読む』(角川選書) KADOKAWA 2013.11 面白かった! 面白すぎて、感想を書こうとして、ハタと困っている。書の面白さは、謎解きミステリーの趣きなのだ。私は、書の結論がどこに向かうのか、全く予備知識なしに読み始め、一つ目の謎が解かれ、二つ目が解かれ、最後の三つ目の謎解きを読んだときは呆然、いやむしろ陶然となった。著者の掌で転がされる快感を味わいたい人は、こんな中途半端なネタばれ記事を読むのはやめて、即刻、書を読み始めたほうがいい。 という注意書を掲げた上での読後レポートである。「豊国祭礼図(ほうこくさいれいず)」または「豊国祭礼図屏風」とは、慶長9年(1604)8月、豊臣秀吉の七回忌に行われた臨時祭礼を描いた作品。書は、まず絵画作品成立の背景として、秀吉がどうして死後すぐ神になったか(天下人の人神信仰)、秀吉の死と箝口令、豊臣氏滅亡に至る政治史の

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  • 『神話論理〈1〉生のものと火を通したもの』レヴィ=ストロース(みすず書房)/『アスディワル武勲詩』(ちくま学芸文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →『生のものと火を通したもの』を購入 →『アスディワル武勲詩』を購入 レヴィ=ストロースの大著『神話論理』の第一巻である。視力が落ちないうちに読みきりたいと思い、手をつけることにした。 レヴィ=ストロースには『アスディワル武勲詩』という神話研究の傑作がある。わずか120頁の小著ながら、カナダ太平洋岸、バンクーバーのあたりからアラスカにかけて伝承されたツィムシアン族の神話群を水際立った手際で分析してみせ、新しい神話研究の方法論を世に問うた構造分析宣言とでもいうべきである。 『神話論理』四部作は『アスディワル武勲詩』の延長上で起稿されたが、最初の二巻が主に南アメリカ、後半の二巻が主に北アメリカと南北両アメリカ大陸を覆い、邦訳にして3000頁近くにおよんでいる。 規模がこれだけ違う以上、重点の置き方も違ってくる。 神話にはオリジナルがなく、すべて異文だという立場は同じであり、異文を生みだす神話

    『神話論理〈1〉生のものと火を通したもの』レヴィ=ストロース(みすず書房)/『アスディワル武勲詩』(ちくま学芸文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 『フランス文学と愛』野崎歓(講談社現代新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 「フランス苦手症のあなたに」 以前から持っていた印象――というか「常識」――をあらためて確認した。やっぱりフランス文学はきらびやかだ。フランス文学を語ることばは華やかで、フランス文学を語る人は颯爽と美しい。英文学のでは『英文学と愛』とか『ラブの英文学』といったタイトルは考えられない。筆者が教わった英文科の先生は「研究者たるもの地味でなければならぬ」「人生いかに地味に生きるかが勝負だ」と、口にこそ出さなかったかもしれないが背中でそう教えてくださった。隣の芝生は青く見えるというが、英仏海峡の向こうのフランス文学の世界はいつもまぶしい。名前だって「チャールズ」より「シャルル」の方が艶があるではないか。 ……と、こんなことを言っていると、英文学界隈には多い「アンチ・フランス」派や「フレンチ・アレルギー」派の人が口を挟んでくるかもしれない。フランス的とはいかがわしさの

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  • 愛すべき出版人/岩波茂雄(中島岳志) - 見もの・読みもの日記

    ○中島岳志『岩波茂雄:リベラル・ナショナリストの肖像』 岩波書店 2013.9 岩波書店の創業者である岩波茂雄(1881-1946)の評伝。冒頭に短い「はじめに」があって、著者が岩波茂雄に出会ったきっかけ、関心を持った理由が示されている。岩波書店は、日右翼の源流『頭山満翁正伝』や筧克彦『神ながらの道』を出版する一方で、マルクスを翻訳出版し、講座派マルキストの潮流を形成した。岩波茂雄はリベラリストであると同時に熱心な愛国者でもあり、率直な人柄を多くの人々に愛された。「それでは、岩波茂雄という愛すべき出版人の生涯を追いたいと思う」という著者の晴れやかな宣言とともに、書の幕が開く。 幸か不幸か、私は「はじめに」を見落として、第1章から読み始めてしまった。著者の中島さんが岩波茂雄に対して、共感的なのか批判的なのか、全く手探りで読み始めた。岩波茂雄は、明治14年(1881)長野県諏訪盆地に生まれ

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  • 12月27日(金) 北上次郎の2013年ベスト10 - 目黒考ニの何もない日々|WEB本の雑誌

    図書館の魔女(上)』 高田 大介 講談社 2,520円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『図書館の魔女(下)』 高田 大介 講談社 2,730円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS ①『図書館の魔女』高田大介(講談社) ②『深紅の碑文』上田早夕里(早川書房) ③『know』野崎まど(ハヤカワ文庫) ④『愛しいひとにさよならを言う』石井睦美(角川春樹事務所) ⑤『風の王国』平谷美樹(ハルキ文庫) ⑥『七帝柔道記』増田俊也(角川書店) ⑦『金色機械』恒川光太郎(文藝春秋) ⑧『小さいおじさん』尾崎英子(文藝春秋) ⑨『たからもの』北原亜以子(講談社) ⑩『なぎさ』山文緒(角川書店) 今年も日の現代エンタメのベスト10を選んでみた。2013年最大の反省は、『図書館

    12月27日(金) 北上次郎の2013年ベスト10 - 目黒考ニの何もない日々|WEB本の雑誌
  • 【回顧2013】文芸 : ニュース : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    東日大震災から1000日を超した。今年、あの災害がもたらした過酷な現実に最も誠実に向き合った文学者の一人は、78歳になる大江健三郎さんだった。 4年ぶりの長編『晩年様(イン・レイト・)式集(スタイル)』(講談社)は、余震が続き、原発事故の収束が見通せない破局的な状況から書き出される。自分はこれまで何をしてきたのか。一人の個人、作家、知識人として検証した。真摯(しんし)な長編は、こんな詩の一節で締めくくられる。 <私は生き直すことができない。しかし/私らは生き直すことができる。> 3月11日の前や後を「私」は生き直せない。だが、未来の人間の中に生き直す「私ら」の文学を残すことはできるのだ。 様々な形で震災の経験を受け止め、紡がれた佳作が目立った。津島佑子『ヤマネコ・ドーム』は戦後、米兵と日人女性の間に生まれた孤児たちの半生記。日に居場所がなく、さまよった末、震災後の東京に戻る男の姿など

    【回顧2013】文芸 : ニュース : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
    doroteki
    doroteki 2013/12/24
    写真を見て「お、保坂和志」と思ってしまった(村上春樹だった)。
  • 『万葉革命』(上・下)原田大六著 枕詞から立ち上がる古代日本 - エンタメ - 47NEWS(よんななニュース)

    「ひさかたの」は「光」、「たらちねの」は「母」にかかる枕詞で、それ自体には直接の意味はない――。私たちが古文の授業で習うそんな“常識”を真っ向から否定して、万葉集にちりばめられた枕詞から古代日人の姿を生き生きと立ち上がらせた。 著者は昭和に生きた在野の考古学者で、福岡県・平原遺跡の銅鏡(国宝)の発見で知られる。過激なアカデミズム批判を展開したため、その学説と業績はしばしば学界の黙殺に遭った。書も従来の国文学者に対するあまりに激烈な批判ゆえ30年前に出版中止となったが、今年3月に他界したイトノの執念が、この畢生の大作を世に送り出した。 驚くべきは、考古学にとどまらないその学識の広さと深さだ。漢字学や植物学までを総動員して、一つひとつの枕詞が示す暗喩を解き明かしていく。たとえば意味不詳とされた「山」にかかる枕詞「あしひきの」は「山に足が引かれる」、つまり古代の男性が山での狩猟に覚える魅惑

    『万葉革命』(上・下)原田大六著 枕詞から立ち上がる古代日本 - エンタメ - 47NEWS(よんななニュース)