政府は原子力関係閣僚会議を開き、安全管理上の問題が相次いだ高速増殖炉もんじゅについて、時間的、経済的コストが増大しているとして、原子炉として運転を再開せず、およそ30年かけて廃炉にする方針を正式に決めました。

はじめに 分子動力学における近接粒子リスト(Verlet listとも)の構築をするコードを論文[1]に記述されているGrid search methodに基づいて実装した。C++で実装したのち、CUDAとthrustを用いてGPUでも動くようにした。ソースコードはここにある。 この記事ではCUDAとthrustでどのように実装したかについて説明する。 分子動力学法のアルゴリズムについてはkaityo256先生が分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その1から分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その5にまとめているのでそちらを見てからのほうがわかりやすいと思う。 Verlet listのことは Wikipediaや分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その2を参照。 Grid search methodは分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その3を参照。 Grid search met
2016.12.15 お寄せいただいた大学のローカルルールを基に、会計検査院や文科省と打ち合わせをしました。 まず、会計検査院に関していえば、ほとんどの大学のローカルルールは会計検査院的には不要なものであり(航空券のの半券を添付するあるいはコンプライアンス研修を年一回受講するなどというものを除いて)、会計検査院としては求めていないということが明確になりました。 そこで文科省と打ち合わせをしました。 まず、文科省が、こうした大学のローカルルールの存在に気が付いていないということが大きな問題だと指摘しました。 研究効率を落としているローカルルールをいかになくしていくか、文科省が改善するためのプログラムを早急に策定します。 大学の事務部門の幹部は国立大学法人化した後も引き続き文科省が人事権を行使しています。 しかし、事務部門に関してはパフォーマンスで評価するということがこれまでなかったため、不合
“Cribb, an experienced author and science writer, has written an important book–providing policy makers will pay attention to it. … This book is recommended for a variety of readers. Summing Up: Recommended. All readers.” (M. LaBar, Choice, Vol. 54 (8), 2017) “His book Surviving the 21st Century: Humanity’s Ten Great Challenges and How We Can Overcome Them poses the ten existential challenges faci
by Amanda Graham インターネット・アーカイブがインターネット検閲の強化に備えてカナダに新サーバー構築を計画するなど、次期トランプ政権に備えてさまざまな取り組みが行われています。環境問題もその1つで、「温暖化はない」という姿勢を見せるトランプ氏がこれまでの気象データを削除しかねない、ということから、図書館や大学、個人プログラマーまでが、過去の気象データの保存に取り組んでいます。 Energy Dept. rejects Trump’s request to name climate-change workers, who remain worried - The Washington Post https://www.washingtonpost.com/news/powerpost/wp/2016/12/13/energy-dept-rejects-trumps-reque
もんじゅ後継炉、開発推進へ 政府、10年で基本設計 政府は30日、廃炉を検討中の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に代わる「高速実証炉」の開発方針を示した。フランスなど海外との協力や、もんじゅなどの国内施設を活用し、今後10年程度で基本的設計を固める。国費1兆円超を費やしたもんじゅの検証がないまま、開発が進められる。 文部科学省と経済産業省が同日、開発方針の骨子案を、政府の「高速炉開発会議」(議長・世耕弘成経産相)に示した。政府は年内にも、こうした基本方針を原子力関係閣僚会議で決め、2018年をめどに開発に向けた具体的な工程表をつくる。 骨子案では、原発から出る使用済み核燃料を再処理して利用するという「核燃料サイクル」を推進する方針を再確認。「世界最高レベルの高速炉の開発、実用化」を国家目標に掲げた。 高速炉開発は実験炉、原型炉、実証炉と進み、商用炉で実用化となる。骨子案は
AbstractGood scientific writing is essential to career development and to the progress of science. A well-structured manuscript allows readers and reviewers to get excited about the subject matter, to understand and verify the paper’s contributions, and to integrate them into a broader context. However, many scientists struggle with producing high-quality manuscripts and are typically given little
今年のノーベル物理学賞のどこがすごいのか? 「無数の単純な要素が生み出す物語」を読み解く理論 田崎晴明 学習院大学教授 今年のノーベル物理学賞は、デビッド・サウレス (David Thouless)、ジョン・コスタリッツ (John Kosterlitz)、ダンカン・ハルデーン (F. Duncan M. Haldane) に与えられる。受賞対象を一言でまとめれば「単純な要素が無数に集まったときに生まれる驚くべき現象」の研究と言える。少し説明が必要だろう。 水を冷やしていくとちょうど 0 度で氷になる。物質の性質が急激に変化する「相転移」の代表例であり、「単純な要素が無数に集まったときに生まれる驚くべき現象」の最もわかりやすい例だ。 どこが「驚くべき」なのだろう? 水は無数の水分子が集まったもので、一つ一つの水分子は周辺の分子たちと影響を及ぼし合いながら単純な法則に従って運動している。水分
政府は、安全管理上の問題が相次いだ福井県の高速増殖炉「もんじゅ」について、次の実証炉の開発を進めていくため一定の成果などが得られたとして、炉としては運転再開せず、早期に廃止措置に移行し、廃炉にする方向で調整していることがわかりました。また、「もんじゅ」を含む周辺地域を研究開発の中核的拠点の1つと位置づけ、廃止措置と並行して研究施設として活用を続けることを検討しています。 これについて、政府は、次の実証炉の開発を進めていくため一定の成果や知見が得られたことに加え、運転の再開には多額の費用が必要であることなどを踏まえて、炉として運転再開せず、早期に廃止措置に移行し、廃炉にする方向で調整していることがわかりました。 廃止措置について、政府は、使用済み燃料の取り出しまでに最短で5年半、すべての作業が完了するまでには、およそ30年かかると見込んでいます。 また、もんじゅを含む周辺地域を日本の高速炉の
米NASAジョンソン宇宙センターの研究チームは11月17日、推進剤を使うことなく真空で宇宙船に推力を与えられる電磁(ElectroMagnetic)推進システム「EMドライブ」の実験的証拠を公式に発表した。 EMドライブは、密封された容器の中でマイクロ波(電磁波の一種)を反射させるだけで、電力を推力に変換する装置だ。エンジンの軽量化につながり、理論的にはわずか70日でロケットを火星まで飛ばせられる。(参考記事:「米スペースX、壮大な火星移住計画を発表」) しかし、EMドライブは古典的な物理法則に反していることが以前から指摘されており、NASAが言うように実際に動いたとしても、その原理は依然としてわからない。これまでも、EMドライブに関する検証は報告されていたが、疑問視する意見も多く、ほとんどの物理学者はこれを似非科学の領域に押しやっていた。(参考記事:「科学を疑う」) ところが、NASAの
なぜヒト属は、われわれ現生人類(ホモ・サピエンス・サピエンス)ただ1種しか残っていないのか。ネアンデルタール人をはじめとした旧人は、なぜ絶滅してしまったのか。熾烈な生存競争の結果、より辺境の地へと追い立てられた旧人は、やがて人跡未踏の山岳地帯の奥に姿を消す。そこで彼らは絶滅したのではなく、実は息を潜めて住み永らえてきた。 「山の奥で毛むくじゃらの大男に遭遇した」とする雪男伝説が真実味を持つのは、同じような話が世界各地で伝えられているからだ。北米カナダのロッキー山脈では、その巨大な足跡からビッグフットと呼ばれる未確認生物が知られている。その地方の先住民の間では、昔からサスクワッチと呼ばれて恐れられていた。他にもヒマラヤのシェルパやヤク飼いの間で信じられているイエティ、中央アジアのアルマスティ、東南アジアのスマトラ島を徘徊するオランペンデクと、枚挙にいとまがない。 そして、その真偽を突き止めよ
道路に大穴が開いたり、まさかの候補が当選したり、立て続けに世間を騒がす事件が続いていますが、そうなると地味で目立たない(失礼)科学ニュースは、派手な見出しの狭間に埋没してしまいます。 先日2016年10月31日、慶応大学において、理論物理学の重要な成果が記者発表されました。 ですが、「一般の熱エンジンの効率とスピードに関する原理的限界の発見」という、この難解な題は果たして日本語なのでしょうか。さっぱり意味が分からないという反応が普通でしょう。よほど注意深く報道記事を追う人か、はじめからこの分野が大好きでたまらないマニアでもないと、どこが重要なのか認識できないでしょう。 けれどもこれは、熱力学・統計力学という古典的で正統的な理論物理学の分野でなされた、たいへん美しい鮮やかな成果なのです。物理学業界大興奮です。 アメリカの45代目大統領なんか1万年経てば誰も覚えていませんが、熱力学の法則は10
A look at the powerful pesticide industry, its effect on the developing world and how small farmers are fighting back. Read more Filmmakers: Evan Mascagni and Shannon Post In recent decades, harmful pesticides spread around the world’s less developed nations have caused immeasurable damage to populations and ecosystems. What I have found in my 25 years of working with biodiversity, working to bui
名前の由来 「この世界の片隅に」を映画で初めて知り、このページにたどり着いた人は、この記事のタイトルを見て「あの作品と化学なんて関係あるのか」と不思議に思っているかもしれない。一方、原作の「この世界の片隅に」に深く親しんでいる人なら「ああ、あの事ね」とおよその見当がついている事だろう。 本当に沢山の人がこの作品について激賞している状況の中、せっかくなので「この作品での化学の視点」についても、まとめておこうと思う。より多くの人(特に理系の人)が映画を見に行くきっかけ作りに、あるいは既に観た人がまた見にゆきたい気分になれば幸いである。 さて、「この世界の片隅に」の化学とは何か?実は、「この世界の片隅に」の登場人物の名前のほぼすべては元素名からつけられているのだ(と推測される)。確かにそう思って見ると、偶然にしては出来過ぎで、作者が意図的に命名したと考える方が自然であるらしい。なお、どの元素をど
2016.11.17 まだ時差ボケですが、文科省、内閣府と打ち合わせしました。 まず、学会出席などの時に、託児費用を研究費から「出せます」。 研究に必要な経費として、明示されていないけれども出せるというのが文科省の見解です。 競争的資金の様々な書類に関しては、来年度からを目指して、内閣府で統一を図ります。 さて、文科省調査の附属病院を除いた教員、職員数です。 年度 16年度 17年度 26年度 27年度 教員 常勤 51, 328 50,547 50,208 50,400 (除付属学校・附属病院) 非常勤 - 31,296 42,000 42,644 職員 常勤 27,025 27,175 23,494 24,376 非常勤 – 33,620 57,651 59,984 非常勤職員数の伸びが大きいことがわかります。「研究者の皆様へ」でお示しした教員数は常勤数から付属学校を除
It's 1940. The Nazis have taken Copenhagen. They are literally marching through the streets, and physicist Niels Bohr has just hours, maybe minutes, to make two Nobel Prize medals disappear. These medals are made of 23-karat gold. They are heavy to handle, and being shiny and inscribed, they are noticeable. The Nazis have declared no gold shall leave Germany, but two Nobel laureates, one of Jewish
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