完璧な回答だった。6月1日にドナルド・トランプ大統領が「パリ協定」離脱を表明し、世界中から非難を浴びたあと、エマニュエル・マクロン大統領はトランプ大統領のスローガンをもじって英語でこう答えていた。「Make Our Planet Great Again」(私たちの地球を再び偉大にしよう)。 とりわけマクロン大統領は、アメリカの研究者に合衆国を出て、地球温暖化と闘うべくフランスに働きに来るよう呼びかけていた。スピーチの大成功をうけた数日後、マクロン大統領は有言実行とでもいうかのように、海外の研究者がフランスに働きに来る意志を応募できる専用のウェブサイトを立ち上げていた。 ウェブサイトは、4年間(トランプ大統領の任期)で最高150万ユーロ(約1億8600万)の研究奨励金が支給されるとしていた。マクロン氏のスピーチから約2週間がたった6月15日、高等教育・研究・イノベーション省のフレデリック・ヴ