“インターネット越しに煩雑な投稿手続きを終え、いつものように学食での夕飯を挟んでの帰り際に、メールをチェックした。このとき、タイトルに「Nature Decision」とあるメールが届く。いやな予感がしたが、投稿からはまだ四時間しか経っていなかった。何かの確認だろうと平静を装いながら読んだ先には、非情な判決文が続いていた。なんでも掲載するスペースに限りがあることが、リジェクトの理由らしい。要するに門前払いである。京都からロンドンまで、およそ一万キロ。往復するには音速で駆けても十六時間はかかる。この惨劇を、私はスーパーソニック・リジェクトと呼んでいる。”