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ブックマーク / georgebest1969.typepad.jp (92)

  • 「「LGBT」支援の度が過ぎる」杉田論文の批判

    屋で新潮45の2018年8月号を購入し、例の杉田水脈氏の論考を読んでみました。タイトルは「「LGBT」支援の度が過ぎる」です。 学生指導するつもりで、ちょっと厳しめに読みました。 1 「この1年間で」LGBT報道がどれだけあったかを検索したそうだが、いつからいつまでの期間を検索したのかが書いていない。「7月8日現在」とあるので、2017年7月9日からの1年、などと推察はできるがちゃんと明記すべき。 2 報道数が毎日、朝日、読売、産経の順番だったことを受けて「朝日新聞や毎日新聞といったリベラルなメディアは「LGBT」の権利を認め、彼らを支援する動きを報道するのが好きなようです」と書いているが、そもそも報道数から支援的な内容かどうかは判定できない。批判しているのかもしれない。読売だって159件も報じているのだから、相当数の報道とも言える。データからの推測が甘い。 3 LGBTは差別されてい

  • あなたは教科書を読んで医療行為を行っているか? シュロスバーグの臨床感染症学 - 楽園はこちら側

    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

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  • 楽園はこちら側

    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

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  • CVの定期的な交換はCRBSIのリスクを減らすのか?

    注意! これは神戸大学病院医学部生が提出した感染症内科臨床実習時の課題レポートです。内容は教員がスーパーバイズしています。そして人に許可を得て署名を外してブログに掲載しています。 学生に与えられたレポート作成時間は総計5時間。月曜日に「質問形式」のテーマを考え、岩田が審査し、そのテーマが妥当と判断された時点からレポート作成スタート、5時間以内に作成できなければ未完成、完成して掲載レベルであればブログに掲載としています。お尻に岩田が「寸評」を加えています。 あくまでも学生レポートという目的のために作ったものですから、レポートの内容を臨床現場で「そのまま」応用するのは厳に慎んでください。 ご不明な点がありましたらブログ管理人までお問い合わせください。kiwataアットmed.kobe-u.ac.jp まで 感染症レポート CVの定期的な交換はCRBSIのリスクを減らすのか? CV(中心静脈カ

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    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

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    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

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  • 近藤誠氏との対峙の仕方

    以下、記憶を頼りに書いていて、裏を取っていないのでまちがってたら教えてください。 近藤誠氏と当時のがん治療のオピニオンリーダーたち(外科医)の論争を読んだのはぼくがアメリカで内科研修医をしていた1990年代後半だったように思う。 近藤氏はがんもどきの存在を主張し、なんでも切ったり化学療法をするのは間違っていると論じた。根拠となる臨床試験も参照していた。一方、当時の外科医たちは実験医学と経験主義ばかり。「切ってる俺達がちゃんと仕事してんだから文句言うな。くじ引き試験?患者で実験する気か。エビデンス?なんだそれ?」って感じで、全然議論が噛み合ってなかった。 近藤氏の意見は理路整然としていたが、当時の外科医たちはひどかった。アメリカにいたぼくはエビデンスエイスドメディシンをバリバリ学んでいたが、日の医療界は数周時代遅れに見えた。日のがん領域のトップってどうしてあんなに、、、、と大いに失望させ

  • なぜStreptococcus anginosus groupは膿瘍を形成しやすいか

    注意! これは神戸大学病院医学部5年生が提出した感染症内科臨床実習時の課題レポートです。内容は教員がスーパーバイズしています。そして人に許可を得て署名を外してブログに掲載しています。 2016年7月15日より、レポート提出のルールを変えています。学生に与えられたレポート作成時間は総計5時間。月曜日に「質問形式」のテーマを考え、岩田が審査し、そのテーマが妥当と判断された時点からレポート作成スタート、5時間以内に作成できなければ未完成、完成して掲載レベルであればブログに掲載としています。 また、未完成者が完成者より得をするモラルハザードを防ぐために、完成原稿に問題があってもあえて修正・再提出を求めていません。レポート内には構造的に間違いが散在します。学生のレポートの質はこれまでよりもずっと落ちています。そのため、岩田が問題点に言及した「寸評」を加えています。 あくまでも学生レポートという目的

  • 塩崎大臣の失敗と受動喫煙対策のあるべき姿

    塩崎恭久厚生労働大臣が成立させようとしていた受動喫煙対策法案は国会に提出できなかった。結局、受動喫煙対策は1ミリも前進しなかったのである。塩崎氏を応援する医療者は多い。ぼくは塩崎氏を個人的には知らないし、人間的にどうこう評価する気もない。しかし、ぼくは今回の受動喫煙採択法案の問題は彼の失敗だと考える。少なくとも、途中で路線変更すべきだったし、できたはずだ。 こんなことを書くと、禁煙主義者の医療者から「お前は受動喫煙を許容するのか」とヒステリックに非難される。もちろん、許容すべきではない。法案が通らなければ受動喫煙対策は今のままなのだ。現状維持になってしまうほうがはるかに悪いに決っている。 塩崎大臣の敗因ははっきりしている。エビデンスとサイエンスを無視し、観念論、イデオロギー、嫌煙主義に入ってしまったからだ。 受動喫煙対策が世界で一番うまくいっているスペインでもニュージーランドでも、屋外での

  • 「SBPの再発はどうやって予防するべきなのか」

    注意! これは神戸大学病院医学部5年生が提出した感染症内科臨床実習時の課題レポートです。内容は教員がスーパーバイズしています。そして人に許可を得て署名を外してブログに掲載しています。 2016年7月15日より、レポート提出のルールを変えています。学生に与えられたレポート作成時間は総計5時間。月曜日に「質問形式」のテーマを考え、岩田が審査し、そのテーマが妥当と判断された時点からレポート作成スタート、5時間以内に作成できなければ未完成、完成して掲載レベルであればブログに掲載としています。 また、未完成者が完成者より得をするモラルハザードを防ぐために、完成原稿に問題があってもあえて修正・再提出を求めていません。レポート内には構造的に間違いが散在します。学生のレポートの質はこれまでよりもずっと落ちています。そのため、岩田が問題点に言及した「寸評」を加えています。 あくまでも学生レポートという目的

  • 楽園はこちら側

    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

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  • 震災後の抗菌薬使用実態の論文化について

    昨年のPC学会と今年の感染症学会のシンポジウムでも紹介した東日大震災後の経口抗菌薬使用に関する研究がようやく論文化されました。災害と感染症両方扱える査読者探しに難渋しましたが、最初に投稿したジャーナルにほとんどなおしなしでアクセプトされたので大満足です。共著者はじめ関係者諸氏にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。 [http://journals.lww.com/md-journal/Fulltext/2017/04140/Prevalence\_of\_inappropriate\_antibiotic.47.aspx] さて、研究についてはいろいろなご批判も頂戴している。曰く、せっかく被災地まで来てくださった医療者(医者)を貶すのは失礼だ、検査できなかったんだからしかたがない、患者の方もなんか薬欲しがってた、整形外科医や心臓血管外科医などふだん風邪とかみない医者も混じってたんだか

  • 誰でもできる研修医指導86

    D「まあ、白状すると、俺様も優秀な研修医が集まるブランド病院で優秀な研修医を教えるほうが楽しい、そう思ってた時期はある」 S「はあ。そういえば、D先生って以前はすごい有名な「あの」病院で指導医してましたよね」 D「そうだよ」 S「D先生もエリート指導医だったんだ」 D「そうだよ」 S「そして身を持ち崩し、落ちぶれてここにやってきた」 D「首絞めんぞ。ていうか、お前も天に唾吐いてるじゃんか」 S「冗談ですよ」 D「真顔で冗談言うな。おまえの首に手をかけそうになったぞ」 S「やっぱ冗談と主治医は慎重に選ぶべきですね。間違えると命にかかわる」 D「小話やってんじゃねえ。とにかく、そうやってスーパーな研修医たちを教えてたんだけど、でも、あるとき気づいたんだ。あいつらは、俺様が教えなくても普通に優秀に育っていく。俺様の存在価値は相対的に小さいってな」 S「ふうむ」 D「環境が整った農場で野菜育てても

  • 專門医機構へパブコメを送ろう

    もっとも、日?社員総会だそうなので、「ご意見などがございましたら広く募集」というのは単なるアリバイ作りかもしれませんが(<ー3月24日午前5時49分訂正。ここでの議決はなくなりました)。しかし、言わないよりは言ったほうが良いので、ぼくも一点だけ意見申し上げました。 神戸大の岩田健太郎と申します。 機構の専門医制度改革案には強く失望しています。しかし、ここでは個別の問題についてすべて、連々列記することはいたしません。 が、卒前教育が国際化していこうという中で、卒後教育がこのような国内でしか通用しない「ガラパゴス」な状態になっているのはとても許容できません。日の専門医は海外から臨床能力が担保されていない、と信用されなくなるでしょう。うちわで「日の医療は偉い、世界一」とひとりごちていてもダメなのです。日の医療の取り柄はたくさんありますが、それは残念ながら専門医の臨床力によってではなく、ア

  • 誰でもできる研修医指導76

    D「研修医だよ。研修医にも基的には敬語を使え。ただ、まあこれは文脈次第なので、いつもいつも使えと言ってるわけではない。あまり使いすぎると慇懃無礼になるしな」 S「研修医にも敬語使うんですか?」 D「使え。とくに患者がいっしょにいるとき、ナースなど他の医療者の前。他科のドクターの前では必ず使え」 S「え~~どうしてですか~~」 D「ひとつはクレディビリティーの問題だ。若くて未熟とはいえ、研修医も資格を持った立派なプロフェッショナルだ。そのプロに対するきちんとした敬意をお前が示さなかったら、みんなも示さなくなるだろうが」 S「むむ。なるほど」 D「口では言わなくても、上から目線でS先生からタメ口きかれた研修医はナースから「下っ端」のレッテルを貼られる。ただでさえ、研修医なんだから下っ端扱いは当たり前だけど、それを顕在化させて「タメ口」をきくことで、「こいつは軽く扱っても大丈夫」と勘違いするよ

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    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

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  • 誰でもできる研修医指導55

    S「D先生に言われたとおり、最近は論文ゴリゴリ読まなくなりました」 D「ふーん、自由な時間ができてよかっただろ」 S「そうですね。研修医も以前より論文読まなくてよくなってラッキー、S先生ありがとう、なんてお礼を言われたりして♡」 D「喜んでるのか?」 S「研修医によく思われるのが、なぜいけないんですか?」 D「いけないに決まってるだろが。お前はジャニーズか?AKBか?お前の仕事は研修医にモテモテの人気者になることじゃない、研修医がきちんと実力を伸ばすことだろが!」 S「いや、もちろんただの人気取りだとは言ってませんよ。でも、研修医が気持ちよく研修できるっていいじゃないですか」 D「バーカ、あいつらは単にサボれるから喜んでるだけだ。一度、病院最上階からゴムなしでバンジージャンプやって頭頂部に素敵な衝撃でもらってみるといい、少しはましになるだろう」 S「なんですか?それ」 D「研修医にはゴリ

  • 誰でもできる研修医指導47

    S「あ~今日もカンファレンス終わった。疲れたなあ」 D「あんなカンファで当に疲れるのか?」 S「D先生、そりゃ疲れますよ。ぼく、たくさんコメントしてたでしょ」 D「してたな」 S「ほら、しゃべると疲れるんですよ」 D「S先生だけだったな、しゃべってたの」 S「え?いやいやいや、研修医はケースプレゼンしてましたし」 D「彼らはプレゼンしてるだけだったな」 S「え?」 D「要は、研修医がプレゼンする。S先生がそれに寸評を与えて、方針を決める。それだけじゃないか」 S「そりゃ、そうかもしれませんが、時間も限られている中で効率的にカンファレンスを進めようと思ったらこれが一番無難ですよ」 D「確かに無難だ。が、面白くもおかしくもない」 S「別に面白くするためにカンファやってるわけじゃないですから」 D「何言ってる。面白くなければカンファじゃないんだぞ」 S「80年代のテレビのキャッチコピーですか」

  • 誰でもできる研修医指導39

    D「S先生、ちゃんと研修医を指導しとるかね?」 S「任せてください。D先生の指導通り、ちゃんと質問して、質問させて、自分で調べてこさせてますよ」 D「そのわりには、彼らの調べてきたことって浅くないか?」 S「D先生も気づきましたか?まあ、間違ったことは言ってないんですけど、ちょっとチープなコメントが目立ちますよね。なんでなんでしょうね」 D「S先生、研修医が何を読んで調べ物をしてるか、確認してたかい?」 S「あ、いえ、それは」 D「出典を確認するのは指導のい、ろ、は、だそんなこともできてないようで、よくもまあナイスでイケメンで尊敬される指導医の役回りをやってられるな」 S「先生のその罵倒は慣れましたよ。すみません、うっかりしてました D「俺はもう調べてある。さっき図書館で研修医が読んでたを取り上げてスマホで写真撮っといたからな。人と一緒に」 S「まさそんなハラスメントまがいのことを、、

  • 楽園はこちら側

    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

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