現場近くの藍染め製品販売会社に勤めていた藤崎容疑者は当日午後1時過ぎ、取引先に向かうため、営業用の軽ワゴン車に乗って地下駐車場を出発した。右折して団栗(どんぐり)通を西進し、狭い道を再び右折して大和大路通に入った。 団栗通沿いの防犯カメラの映像からは速度の出し過ぎなどの異常は見受けられない。しかし、大和大路通に入ってわずか約30メートル先で、速度をあげて前のタクシーとの距離がつまる様子を、別のカメラが記録していた。 その直後、タクシーに追突した。タクシー運転手は「藤崎容疑者は『しまった』という表情だった」。車はバックし、タクシーを押しのけるように走り去るのが目撃されていた。惨劇が起きたのはそれからだ。 歩行者や信号待ちの車をよけながら、約170メートル走り、横断歩道の人の壁に突っ込んだ。交差点を過ぎてさらに加速し、時速約70キロ前後で電柱に激突した。追突事故から30〜40秒の出来事だった。
【追記あり 2012.4.12 19:10 祇園事故について】 鹿沼市で発生したクレーン車暴走事件から一年が経過し、この事件を取り上げる番組が各局で放送され、新聞にもご遺族のかたが交通事故厳罰化と免許制度見直しの陳情を行った件が報道されました。しかしこれらの多くは、視聴者や読者の心の中で「てんかん患者によって引き起こされた事件」と「遺族の悲しみ」に焦点が結ばれ、この二つの要素から、報道の意図とは異なるかもしれませんが、(すべての)てんかん患者の運転は危険である、さらに「てんかん患者は危険である」といった印象をすくなからぬ人々に与えたように感じます。 そして、てんかん患者への憎悪の念が再生産されることが懸念されます。 この感想は、私がてんかん患者であることから被害妄想的に思い込んだものではなく、一年前の当ブログへの過激なものを含む反応を見る限り、てんかんとは何かを知らぬ人々にとっては当然のも
兵庫県尼崎市で2005年4月、乗客106人が死亡したJR福知山線脱線事故で、業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本の山崎正夫・前社長(68)の判決が11日、神戸地裁であった。 運行に直接関与しない鉄道会社幹部の責任が問えるかどうかが焦点だったが、岡田信(まこと)裁判長は無罪(求刑・禁錮3年)を言い渡した。 事故は快速電車が制限速度を45キロ上回る時速約115キロで急カーブに進入して発生。JR西は1996年12月、東西線と福知山線の乗り入れを円滑にするため現場カーブを半径600メートルから同304メートルに付け替えた。当時、山崎被告は安全対策の実質的最高責任者の鉄道本部長だった。 裁判では、山崎被告が事故の危険性を認識できたか(予見可能性)、列車が速度超過を起こした場合に自動的に非常ブレーキをかける自動列車停止装置(ATS)の整備を指示すべきだったか(結果回避義務)が主な争点だった。
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